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知取気亭主人の四方山話
 

『オナラの有効活用』

 

2011年10月19日

「ウンチ浮上」に続く臭い話で気が引けるが、今回はオナラの話題を提供したい。そう、あの「プー」とか「プスッ」、或いは元気良く「ブリッ」等の個性豊かな音色を伴っているかと思えば、時として遠慮がちに「音無の構え」も繰り出す、アレだ。そして、持ち主の切なる願いに背いて、周りの人が呼吸困難に陥るほどの臭気を撒き散らすこともある、あのガスのことだ。ガスの発生は体調や食べ物に因るところが大きく、今が旬のお芋やニンニク等を食べると何故か発生量が増える不思議な性質も持ち合わせている。特にニンニクの場合はてきめんで、尚且つその臭いも強烈だ。かなり離れていても、哀れ被害遭遇となる確率は高い。尤も、私の場合は、加害者になることが多いのだが……。

 

専ら加害者になることが多い私だが、それまでの度重なるイタズラの報いか、積み重ねたイタズラを一挙に吹っ飛ばしてしまう程の、強烈な一発を見舞われたことがある。随分前のことだが、会社の仲間に「俺のズボン、後ろが破れていないか見てくれない?」と言われ、“ドレドレ”とお尻を覗きこんだところに、いきなり「ブ―ッ」と遣られたのだ。噴射口の間近を覗き込んでいるから堪らない。距離にして5センチ、ガスの勢いが分かる程の顔面直撃だ。幸い、然程の悪臭ではなかったから良かったものの、毒性のないガスとは言え、間違っても顔の直ぐ近くで被弾するものではない。余りに強烈な体験で、30年以上も経っているのに、今でもあの強烈・爆笑シーンは忘れることが出来ない。

ことかように、オナラは笑い話のネタになる事が多い。皆さんも、そんな逸話の一つや二つお持ちだろう。そして、その楽しみ方は今も昔も同じらしく、昔話にも登場している。子供の頃の話で記憶も定かでないが、ラジオで聞いた昔話はこうだ。

「ある村を通り掛かった殿様が、大木にたわわに実る柿を見て、“あの柿が食べたい”と申された。ところが、力持ちの家来が揺すっても、柿採り名人の村人がやっても、どうしても採ることが出来ない。そこにいつも大きなオナラをするとバカにされていた村人が通り掛かり、殿様の前でお尻を木に向けると、とてつもなく大きなオナラをこいた。すると、その爆風で見事に柿が落ち、大層殿様に誉められたそうな。そして、褒美まで貰った、とさ。メデタシめでたし」のような粗筋だったと記憶している。これなどは、加害者になることが多い私にとって、オナラにも立派な活用価値がある、という大層有難いお話だ。

また、最近見たテレビで、オナラを得意技の一つにしている風変わりな芸人を見た。品の良い芸ではないが、もしくだんの芸が芸として受け入れられたとすれば、立派な有効活用の一つと言える。つまり、あまり歓迎されないオナラも、人の役に立つ事ができる、という事である。そのオナラの有効活用、笑い話や品のない芸はまたの機会に譲るとして、今回は、あの敬遠されがちな臭いそのものがある病気のバロメーターとして活用できる、という有り難い話題を提供したい。

 

私の体験によると、腸の調子が良い時には、余りオナラは出ない。いや、ヒトは寝ている時も含めると30発はオナラをしているというから、正確に言うと「腸の調子の良い時にはあまり気が付かない」となるのだが、大抵腸の調子が悪くなると良く出る様になる。特に、便秘気味になると回数も量も増え、臭いもきつくなってくる。そして、皆さんがあまり好まないこの臭い、何とこれが癌のバロメーターになる、というのだ。

10月13日の朝日新聞朝刊に、オナラのガス成分を分析することで大腸癌の有無を調べる手法が開発された、という記事が載った。開発したのは名古屋大学大学院の八木伸也准教授らの研究チームで、大腸癌患者には、メチルメルカプタンと呼ばれる化学物質が、健康な人の10倍ほど多く含まれていたという。メチルメルカプタン(CH3SH)は、口臭の原因にもなっている硫黄化学物質で、腐った玉葱のような悪臭がするらしい。嫌な臭いだ。

しかし、明らかに大腸癌には掛かっていない若い時のオナラと加齢臭が気になりだした今のオナラを比べると、私にとっては同じ様に臭い。という事は、一言で「臭いオナラ」と言っても、匂いに違いがあると言う事になる。とすると、分析装置を使わなくても、鼻の利く人が嗅ぎ分けると大腸癌患者を見分けることが出来たりして……。

そう言えば、昔治療して貰っていた整体の先生は、「患者から漂う微妙な匂いと触診で、癌を患っているかどうか分かる」と豪語していたが、こんな新聞記事を読むと、あながち全くの出鱈目ということではなさそうだ。その道を極めた人は、高感度のセンサーを身に着けている、ということなのだろう。流石である。

 

さて、記事の話しに戻そう。オナラの出どこはお尻だが、口から出るガス、つまり呼気からも癌患者特有の成分を突き止めたという。呼気で見極めるのは、大腸癌ではなく肺癌患者だが、肺癌患者は健康な人に比べるとメチルメルカプタンではなく硫化水素(H2S)が多かったらしい。腐った卵の匂いだ。確かに口臭のきつい人もいるが、腐卵臭とは驚きだ。いずれにせよ、口臭のきつい人は要注意、ということになる。

 

しかし、オナラにせよ呼気にせよ、大した苦痛もなく大病を診断できるとは素晴らしい。何回か大腸の内視鏡検査を体験した私としては、こういった診断手法が早く一般化されることを切に望む。尤も、嗅覚の優れた犬を訓練して医犬として採用するのも可能性として有りだ。さしずめ、これが本当のドッグター、ドクター…?

【文責:知取気亭主人】
  


お鼻直しに金木犀をどうぞ                                                       
 
 

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