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知取気亭主人の四方山話
 

『厄払い』

 

2012年1月25日

21日の土曜日、娘達の厄払いにお供して、近くの神社に行ってきた。嫁33歳の本厄、長女は32歳の前厄だ。所謂、女性の大厄と言われる数え年33歳に当たる(年齢は、以降も全て数え年)。男の大厄である42歳は「死に」に通じ、女の33歳は「散々」に通じるという事で、一生の内でも大厄とされているらしい。厄年・厄払いは平安時代の陰陽道の考えによるところらしいが、男女ともこれらの年齢になると体の変調をきたすこともあって、日頃は神仏を信仰しない人でも、何か都合が悪い事が起こると厄年に結び付けることが多い。怪我をしたり、病気をしたりした場合がそうだ。したがって、科学が発達した現代でも、嫌なことが起こらないようにと、厄払いをする風習が受け継がれている。

ところが、「ケセラセラ」を信条にしている私は、そういったことに疎く、娘達が厄年だとは家内に言われるまで全く気が付かなかった。そこにいくと、流石、母親である。本人達以上に気に掛けていたらしい。当事者である娘達も勿論気になっていたようで、どこでやろうかと二人で相談していたらしい。ネットでいろいろ調べたようだが、結局私の42歳、妻の37歳の厄払いをしてもらった神社ですることになった。お祓いをしてもらうのは本人達だけだったのだが、幼い孫娘がいたこともあり興味も有りで、家族全員で行ってきた。

一同控えの間に通され、娘達が祝詞で読んでもらう名前、生年月日、住所を書き込んでいる間に、孫を抱っこした家内があるものを見つけた。厄払いの年回りだとか、祝い事の名称を書き連ねた表を見つけたのだ。還暦や古希などの長寿の祝い、七五三など子供の成長に関する祝い事など、神社でよく見かけるお祓いの一覧表なのだが、その中に気になるものを見つけたらしい。

「ネェ〜、一寸来て!」と呼ばれ、見に行って驚いた。言葉自体は良く聞くのだが、まさかお祓いの儀式まであるとは思ってもみなかった言葉が書かれている。皆さんよくご存じの「八方塞がり」だ。「八方塞がりで、何をやっても駄目だ」等と使われるやつで、私の生まれ年が、今年、その八方塞がりに当たると書かれている。暦や占いで使われる六白金星がそれだ。九年毎に訪れる星回りで、今年は丁度真ん中、中宮に来るため、残りの八星が周りを取り囲み動きが取れない状況となるらしい。

神主さんに聞いてみると、「お祓いをしてやることで八方の一つを開けてやり、身動きが取れない状況を打破するのだ」という。それを聞いた家内が、余程私の状況が八方塞がりになっていると思えたらしく、「是非に」と余り乗り気でなかった私の背中を押し、急遽お祓いを受けることになった。

本殿に案内され、遠くに住む娘さんの為に来たのか安産祈願の女性が一人、車の安全祈願の夫婦、そして厄払いの娘達と私の都合6人が、お祓いを受ける当事者だと知った。孫娘を含めた家族4人を加え、総勢10人が本殿に並んだ。孫娘以外、皆神妙な面もちだ。

やがて、それぞれの当事者が巫女さんから「安産祈願の方」とか「厄払いの方」とか呼ばれ、厳かな雰囲気で、低頭してお祓いを受けたり玉串奉奠の案内を受けたりし始めた。そしていよいよ私の番だ。厳粛な気持ちで待ちかまえていると、呼んだんですなぁ〜これが。綺麗な声の巫女さんは、何のためらいもなく「八方塞がりの方」と呼んだのだ。

それを聞いて、自分の事ながら思わずズッコケそうになってしまった。言われてみれば確かにそうなのだが、「あんたに言われたくない!」の気分だ。もう少し気の利いた呼び方があってもよさそうなものだ。例えば、せめて「八方塞がりお祓いの方」等と、「お祓い」を付けてもらえばお参りに来たというのが分かるのだが、「八方塞がりの方」だけではネェ〜。何となく、本当に八方塞がりで二進も三進もいっていない気になってしまう。でも、そこは日頃の親父ギャグで鍛えている面々、何事もなかったかのようにお祓いを受け、家に着いてからは娘達とひとしきりその話題で盛り上がったのだが……。

ところが、笑い話のネタにしたのが申し訳ないくらい、直ぐにご利益が現れた。家に着くなり頂いた護符と破魔矢を家に飾り、孫を相手に遊んでいると、それまで一度も言われたことが無かった、待ちに待った一言が孫の口から突いて出た。「じーじ」と。

文字にすればたった二文字か三文字、この短い言葉が、これまで周りの大人が一所懸命言わせようとしていたのに、言い難いのかなかなか言葉にならなかったのだ。ところが、お祓いから帰ってきた途端に、突然口にするようになった。これは、神様のお力の何ものでもない。きっと、八方のどこかが空いたのだ。破魔矢は北東に、と言われるままに飾ったから、北東が拓けたのかも知れない。いずれにせよ、私に嬉しいことが起こったことには間違いない。神社へのお参りと神主さんのお祓いが、こんなにも御利益があるとは思っても見なかった。有り難いことだ。

そこでだ。私と同じ六白金星の年回りの方、そして既に八方塞がりと言われている方、また自分は八方塞がりだと思い込んでいる貴方、是非、是非、「八方塞がりのお祓い」を受けることをお勧めする。「八方塞がりの方」と呼ばれても、驚いたり笑ったりせず、心静かにお祓いを受けてご覧なさい。きっと、良いことがある筈だ。なお、節分までにお参りするのがよろしいようだ。

さて、私は、もう一度孫の声を聞くか!

【文責:知取気亭主人】

  
雪の中から顔を出しているチューリップの芽(自然は凄い!)

 

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