いさぼうネット
賛助会員一覧
こんにちはゲストさん

登録情報変更(パスワード再発行)

  • rss配信いさぼうネット更新情報はこちら
知取気亭主人の四方山話
 

『大和なでしこ 恐るべし』

 

2012年8月15日

7月27日の開幕式に先立って行われた25日のサッカーを皮切りに、19日間に亘って熱戦が繰り広げられた第30回夏季オリンピックロンドン大会が、12日閉幕した。この間、日本人選手の大活躍や、陸上の100m、200mで見事連覇を果たしたボルトを始めとする世界の一流アスリート達が繰り広げた数々の熱戦を、思う存分堪能させてもらった。日本でテレビ観戦していた我々には時差の壁が立ちはだかり、3週間近くも寝不足気味になったのは少々きつくもあったが、数え切れない程の手に汗握る戦いは、間違いなく、世界中のスポーツファンに感動を与えてくれた。人種も肌の色も宗教も関係なく、公平なルールに則って行われるスポーツは、観ていて気持ちが良い。実にさわやかである。

と言っても、競争である以上、勝敗が付き順位が決められる。上位3位までに金、銀、銅のメダルが授与されるのは、知っての通りだ。そして最終的に、メダルの獲得数を巡って熾烈な競争が繰り広げられ、国家間の順位が決まる。そんなメダル獲得競争の場を、参加している殆どの国は、国威発揚の場と考えている。自国選手の活躍が国民に勇気と感動を与え、愛国心を醸成するのに一役も二役も担っているのは間違いない事であるから、国家の威信を賭けてのメダル獲得競争は、良く理解できるし当然の事であろう。

そんな中、アメリカや中国など世界のスポーツ大国と伍し、日本選手も大健闘してくれた。選手団出発前に華々しく打ち上げられた、「金メダル15個を獲得し5位以内に入る」の目標には残念ながら届かなかったが、金メダル7、銀14、銅17の合計38個を獲得して、これまでの最多記録を更新した。しかも、大会最終日とその前日にはボクシングとレスリングで2個の金メダルを獲得し、日本選手の活躍を強烈に印象付けてくれた。気になる国家間の獲得競争では、金メダルの数はアメリカの1位から数えて11位とやや物足りなかったが、メダル総数では6位と大いに頑張った。掲げた金メダル数の目標には届かなかったものの、体格が有利に働く競技種目が多い中でのこの数は、「大健闘」だ。天晴れ日本、である。

思えば、大会前半に行われた男子体操、そして金メダル量産が期待された柔道での戦況を見ていた時点では、一体どうなる事やらと思っていただけに、その後最終日まで続いた連日のメダル獲得は思いもよらぬ事だった。しかも、喜ばしい方への“想定外れ”だっただけに、我々の感動もひとしおであった。

また、女子アーチェリー団体や卓球団体などで初めてメダルを獲得したり、女子バレーボールで28年ぶりに銅メダルを獲得したりと、前評判もさほど高くなく、メダル獲得が難しいと思われていた競技で活躍した事も、寝不足を押しても日本中が声援を送った要因の一つだ。しかも、競泳でのリレーを始めとする団体競技の好成績は、3.11大震災の復興に向けて国民一丸となって頑張っている姿と重なり、“絆”の言葉と共に見事に「日本人」を実感させてくれた。

このように大健闘の日本選手団ではあったが、特に女子アスリートの活躍が目を引いた大会でもあった。男子サッカーの分まで奮闘し、見事銀メダルを獲得した「なでしこジャパン」を筆頭に、バレーボール、卓球、バトミントンも女子が頑張った。柔道で唯一の金メダルを獲得した松本選手もそうだ。結果的に、金メダル7個の内、半数を超える4個を女子が獲得してくれた。そして、驚く事に、その全てが格闘技である(尤も、男子を含めても7個の内6個が格闘技ではあるのだが……)。柔道の松本選手、レスリングの小原選手と伊調選手、そして同じくレスリングの吉田選手の計4個である。しかも4人とも、危なげない闘いで見事に頂点に立った。「大和なでしこ 恐るべし」なのだ。中でも、伊調、吉田の両選手は、全競技を通じて日本人女子として初めて、三連覇の偉業を成し遂げた。今のところ、二人とも「向うところ敵なし」と言っても言い過ぎではないだろう。それほど、圧倒的な強さだった。

また、松本選手に代表されるように、闘志溢れる闘う姿とは対照的に勝利の後に見せた涙や満面の笑みは、「可憐さの中に芯の強さがある女性」の代名詞として使われる「大和なでしこ」そのものだった。格闘技の4選手ばかりではない。粘り強さとチームワークでメダルを獲得した女子サッカーや女子バレーも、諸外国に比べ明らかに体格が劣る中で、見事「大和なでしこ」を世界に印象付けた。対戦したチームは、「大和なでしこ 恐るべし」の感を強く持ったに違いない。ただ見方を変えると、同種目の男子チームの不甲斐なさが際立った、という事も言える。そういう意味でも、「大和なでしこ 恐るべし」なのかも……。

さて、4年後の開催地は、ブラジルのリオデジャネイロである。初めて南米大陸での開催となる。ブラジルは日本人の移民が多い国だ。故国を離れ彼の地で苦労された移民の人達に、可憐な「大和なでしこ」を一杯咲かせ、喜んでもらいたいものである。そして、男子としての希望を言わせてもらえば、可憐で強い「大和なでしこ」に釣り合う日本男子の活躍も、是非見せてもらいたいものだ。ガンバレ!日本!

【文責:知取気亭主人】

  
アリ(ヨイショ! 小さくても頑張っているぞ!)
 

Copyright(C) 2002- ISABOU.NET All rights reserved.