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知取気亭主人の四方山話
 

『運を呼び込む』

 

2014年1月15日

今年は、我が家にとって、どうやら当たり年らしい。元旦に確認した年末ジャンボ宝くじでは私も娘も6等を当てることが出来たし、3日に行われた専門店街の初夢抽選会では息子夫婦が最高賞の特賞を当て、温泉旅館にペアでご招待を受ける幸運を手繰り寄せた。加えて、5日の日曜日には、一旦停止で停車していた私の目の前の車が突然バックしてきて、見事に車を当てられた。5日の車の件は有難くも無い“当たり”だったが、たった5日間にこれだけ色々なものが当たれば、“今年は当たり年だ”と言っても、誰しも納得してくれるだろう。交通事故はキッパリ遠慮しておくが、これからどんなものが当たり、どんな幸運が訪れるのか、今から楽しみにしている。

この幸運、もっと簡単に言えば“運”、“つき”とも言い換えられるこの響きのよい言葉、目には見えないし、誰しも納得できる科学的な説明を聞いたこともない。しかし、“運”を司る神様がいるのかどうかは別にして、「この世には確かにある」と信じている。マージャンなどをやっている時などそう思う事が多々あるし、宝くじで高額当選する人と6等しか当たらない私がいる現実を見せられると、“運”の良し悪しがあるのは疑いの余地がないところである。また、昔から多くの日本人が色々な事で経験してきたのだろう、「運も実力の内」の諺を良く聞くし、「商売や仕事で成功するには運も大事だ」という事も良く耳にする。一方、「運も尽きた」などというへこむ言い方もある。

こうしてみると、我々の様な市井の人間は、昔から、目に見えない“運”を信じ、何とかして手に入れたい、と願って来たのが見えてくる。そんな下地があってのことだが、本屋に行くと運勢占いの本が結構な数売られているし、「幸運を呼び込む」を謳い文句にしたグッズなども、新聞チラシや広告欄などで良く目にする。私ばかりではなく、誰しもが持っている、“運を良くしたい”という願望目当ての商売だ。しかも、単純な願望に加えて、「余り努力をしないで運が上向いて来ないか」との厚かましい願いが大多数の人には有るものだから、そんな欲たましい心理を突いての商売が今もなお成り立っているのだ。

ただ、この商売、時にはやり過ぎてテレビや週刊誌を賑わすこともある。一般人を巻き込む詐欺紛いの事件が報道される事もあるが、賑わす話題の中心は、著名人が信頼を寄せる占い師の信憑性だったり、効果のほどが疑わしいちょっと怪しい高額グッズの販売だったりする事が多い。似たような報道は数年に一度の割で繰り返されているのだが、一向に無くならない。“運”を呼び込みたい欲求が余程強いとみえ、みんな懲りないのだ。何もしないで手軽に、他力本願で呼び込むのは、普通に考えれば有り得ない事だ。ところが、人間の欲とは凄いもので、「運勢向上に効果がある」と聞かされると、思わず手が出てしまう。人間なんて欲が服を着ているようなものだ、なんて良く言ったものである。

とは言うものの、何とか運を呼び込みたい、と思うのは万人共通だ。私とてそうだ。他力本願とまでは言わないが、何とか運を呼び込む方法は無いものだろうか。そこで、いろいろ調べてみた。調べてみると、「○○を身に付けると良い」とか、「△△を信心すればよい」とか、「家の××の方向に□□を飾れば良い」など、在るは在るは、その方法は何でもアリの状態だ。そんな中で、納得の方法がひとつだけあった。エッ、どんな方法か、ですって?やはり気になる?承知した。私のためにも、皆さんのためにも、運を呼び込むことが出来る方法を紹介しておこう。その方法とは、徳を積むことである。

徳とは、スーパー大辞林に依れば、「修養によって得た、自らを高め、他を感化する精神的能力」とある。また、岩波国語辞典では、「広く他に影響を及ぼす望ましい態度。のり。おしえる。めぐむ」と書かれている。インターネットには、「徳というのは、良かれという気持ちで、人に益する事や良い事を行った時に天から授かる点数」と書かれているサイトもある。それぞれ表現は多少異なるが、これらを総合して平たく言えば、「徳」とは即ち「善行」である、という事だろう。つまり、「徳を積む」とは、「人のためになる善行を積み重ねる」という事になる。他人の為にするが対価は求めない、そういった善行を積み重ねていけば、いずれ「幸運」に恵まれるという事である。

これだったら、継続できるかどうかは別にして、他力本願ではないし、「情けは人のためならず」の諺に在る様に、納得もできる。また、「運は自ら開くものである」という格言も、すんなりと腑に落ちる。そして、善行を積み重ねて行くうちに自分の損得に余り囚われなくなって、傍から見ていると不運な出来事も「運良くこの程度で済んだ」と考えられるようになり、自らの不運を嘆く事がなくなるのではないだろうか。実はこの思考こそが、運を呼び込む最善の方法なのかもしれない。俗に言う「プラス思考」というやつだ。

確かに、「プラス思考」を根底に持って、損得抜きで善行を行っていけば、幸運の女神様もやさしく見守ってくれるに違いない。そして、たまにはご褒美をあげようかな、と思ってくれるのではないかと期待もしている。そう考えれば、徳を積むことが、さして苦でもなくなる。

さあ皆さん、これからのあなたの運がより一層開く様に、どんどん徳を積みましょう。さすれば、大きな幸運が舞い込むかもしれませんよ。

【文責:知取気亭主人】

  
1滴の滴も集まればやがて大河となる

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