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2018年5月30日
先日、静岡県の西部地方にある掛川市に行ってきた。全国的な知名度はさほど高くないと思われるが、随分前にNHKの大河ドラマ「功名が辻」で取り上げられた、
戦国大名山之内一豊が一時城主となったことのあるお城、掛川城(P-1)がある街である。掛川城は、戦後木造りによって天守閣が再建された数少ない城として、
城郭愛好家の中では知られているらしい。そんなに大きくはないが、小高い丘に建つ天守閣がライトアップされた姿は、なかなか風情があっていい。特に夕涼みがてら見る景色が私は好きだ。
その掛川城の直ぐそばに、お堀として利用されていた深い川(P-2)がある。逆川(さかがわ)という。川幅はそんなに広くない。簡単に歩測したところ、橋長で凡そ30m程だ。
ただ、近年になって洪水対策をした結果なのだろう、深さは10m余もありそうだ。常時水が流れている河道は矢板護岸で築造されているが、山付き護岸の上端部分はのり面に
なっていて、そこに桜の木が植えられている。さらにその桜の木の根元にはたくさんのユリが植えられていて、今ちょうど咲き始めている。その様子をカメラに収めて来た。
P-1
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P-2
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ユリと言えば、可憐なササユリやテッポウユリを直ぐ思い浮かべるが、逆川ののり面に咲いているのは、そうした白を基調にした花ばかりではない。
赤紫や黄色、ピンクやオレンジなど、色とりどりの花が見られる(P-3)。まだ蕾のままのものも多く百花繚乱とまではいかないが、あと一週間もしたらさぞや見事だろうな、
と思わせるほどの多さだ。そんなことを思いながら写真を撮っていたのだが、何か違和感がある。
P-3
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当然のことながら、立ち止まってカメラを構えファインダーを覗くのだが、自分の知っている雰囲気とは何かが違う。でも原因が分からない。
そうこうするうちに撮影を切り上げる時間になってきた。のり面下の遊歩道から上の道路に上がろうとした時だ。突然良い匂いが漂ってきた。
そうか、これだ。そう、ユリ独特のあの匂いが、それまで全く匂っていなかったのだ。花にぐんと近づき接写もしていたのに、である。
鼻が詰まっているわけでもない。逆に、匂いに関しては結構敏感なのだ。それがどうした事か、写真撮影を切り上げようとした時に、突然匂ってきたのだ。
それまで全く匂っていなかったのに突然匂ってくるとは、一体どうしたことだろう。しかも、たくさんのユリが咲いている直ぐそばを歩いているのに。
もしかしたら、匂わない品種があるのかもしれない。そこで、例によってネットで調べてみた。すると、思った通り、匂わない品種があることが
分かった。交雑育種(品種の掛け合わせを行い、新品種を作ること)されたユリには、匂いのない品種があるのだという。
Lily Promotion Japanによれば(http://www.lily-promotion.jp/news/detail/id=207)
、ユリはアジアティック系、ロンギフローラム系、オリエンタル系の3系統に分類され、
匂いの無い品種はアジアティック系にあるのだという。しかも、他の2つの系統に比べ色数も豊富だという。これだ。逆川ののり面に植えられているのは、このアジアティック系のユリだったのだ。
恐らく、中に匂いのある品種も交じっていたのだろう。それが、最後に存在感を強烈にアピールしてくれたのだ。やはり、ユリはあの匂いがあってこそだな〜!
【文責:知取気亭主人】
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