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知取気亭主人の四方山話
 

『新しい生活様式』

 

2020年5月20日

世界中を震撼させているコロナ禍は、一向に収まる気配がない。米ジョンズ・ホプキンス大学の集計によると、日本時間20日午前4時の時点で、世界の感染者数は487万人に迫り、死者数は32万人を超えたという。ネットでは、これまでニュースの中心だった欧米に加え、ロシアやブラジル、インド、中東などの国々で被害が急拡大している実態が報じられている。この様子だと、地球規模で見た場合、感染拡大のピークはまだまだ先になりそうだ。

ただ、コロナ禍による世界経済の落ち込みは物凄く、この落ち込みを少しでも早く回復させようとして、まだ終息宣言が出されていないにも関わらず、ロックアウトを解除したり停止していた経済活動の再開を認めたりする国が出始めた。経済を取るかコロナの抑え込みを取るか、厳しい選択を迫られる政府首脳の図式だが、この難局で適切な指導力を見せられるか、各国の国民は“おらが国のトップの手腕と決断力”を、固唾を飲んで見守っている。経済も命もどちらも大事なだけに、世界の国々は難しい選択を迫られている。

そんな中、日本政府は、コロナ禍における注意事項をまとめた「新しい生活様式」を公表した(https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000121431_newlifestyle.html)。上掲の厚生労働省のホームページには、「新型コロナウイルス感染症専門家会議からの提言を踏まえ、新型コロナウイルスを想定した『新しい生活様式』を具体的にイメージいただけるよう、今後、日常生活の中で取り入れていただきたい実践例をお示しいたします。(原文のまま)」と書かれている。つまり、感染しない、拡大させないために守るべき生活習慣、といったところだろうか。「コロナとは長い戦いになる」との認識をやんわりと伝えた、ともとれる。

ホームページに掲載されている実践例には、(1)一人ひとりの基本感染対策、(2)日常生活を営む上での基本的生活様式、(3)日常生活の各場面別の生活様式、(4)働き方の新しいスタイル、の4項目に分けられ、それぞれの実践例が示されている。例えば、(1)では、「感染防止の3つの基本:@ソーシャルディスタンス、Aマスクの着用、B手洗い」についてと、「移動に関する感染対策:地域間の移動や旅行など」について具体的な実践例が書かれている。しかし、その内容にあまり目新しさはない。これまで言われてきた事をまとめたに過ぎないような気がする。

また、(2)では、「3密」を避けることだとか、日々の健康チェックなどが示されているが、これも目新しさには欠ける。さらに、(3)では、@買い物、A娯楽・スポーツ等、B公共交通機関の利用、C食事、D冠婚葬祭などの親族行事、について示されている。しかし、いずれもこれまで報道番組等で繰り返し流されている内容のものが多く、「新しい…」を付ける程のものではないように感じる。(4)の内容も推して知るべしだ。

それよりも、この「新しい生活様式」の実践例には、足りないものがあるのではないだろうか。それは、健康の維持について述べられていないことだ。(3)のA娯楽・スポーツ等でも触れられてはいるが、あくまでも“受け身の感染症予防”の立場で示されているに過ぎず、感染症予防のために体力の低下を防ぎ免疫力を高めましょう、という積極的な発信ではない。提唱する「新しい生活様式」を守ろうとすれば、どうしても運動不足に陥りやすくなる。私もテレワークをやってみて、積極的に運動しようとする意識を持っていないと如何に運動不足に陥るか、痛感させられたのだ。そこで今では、始業時間前と昼休みの凡そ20分間、自宅学習中の孫娘と家の周りを散歩するようにしている。また、水やお茶を飲むときはわざわざ1階まで下りて飲むようにしている。70を過ぎた年寄りには、そうでもしないと体力低下に歯止めがかからないのだ。そんな手軽な運動も含め、体力低下防止と感染予防の一つとして、行動自粛の中での健康増進の具体例を示すべきだと思うが、如何だろう。

また、今述べたのは“体の健康”についてだが、“心の健康”についても是非実践例を示してほしい。理由は、今回のこのコロナ禍によって、日本人の心の健康が可成り蝕まれているのが明らかになったからだ。感染源の犯人探しや、感染者への言われなき中傷や差別、或いはデマの拡散など、耳を疑う様な話は枚挙にいとまがない。感染者のプライバシーまで衆目に晒され、いたたまれずに転居を余儀なくされたとか、石を投げられ窓ガラスが割られたとか、「おもてなしの国日本」を喧伝してきた割には、民度を疑う陰湿なイジメの話を良く耳にする。

噂話で終わってくれればいいのだが、テレビ報道を見る限り、そうでもなさそうだ。どうしてこんなに荒んでいるのだろう。恐らく、これまでに積もり積もっていた不満があるのだろう。それに加えて、行動自粛によって受けるストレス、感染や死や失業への恐怖、そして経済的な不安など、心の健康を蝕む要素が溢れ返っているからだ。こんな時こそ、心の健康をどうやって維持したら良いのか、アンガーマネージメントなどの考え方を取り入れ、「新しい生活様式」の一つとしてぜひ全国民に示してもらいたい。そうしなければ、今以上に荒んでしまうような気がしてならないのだ。

そして最後に、私の考える「新しい生活様式」という言葉に相応しい提言を一つ。新型コロナウイルスの様な感染症に対抗するため、大都市集中をやめ、地方で暮らそう! 分散して暮らそう! 地方では、3密とは縁のない生活も可能! テレワークは田舎でも出来る! 自然が豊かな環境の中で、心身共に健康な暮らしを!


【文責:知取気亭主人】


会社の仲間による手作りマスク(左下の二つは子供用)不織布などのフィルターを入れるポケットもついている
ツツジの花言葉は「節度」「慎み」だとか、コロナ禍でもそうありたいものです。

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