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知取気亭主人の四方山話
 

『余分な事、でもやらないと!』

 

2020年12月16日

13日の日曜日に見たスマホの週間天気予報によると、全国的に15日の火曜日頃から冬型の天候になり、ここ金沢でも、とうとう雪マークが並び出した。気温もグンと下がり、先週までの暖かさはどこへやら、最高気温でさえ3〜8℃といずれの日も10度を下回り、真冬並みの寒さになる予想だ。こうなると、もう観念するしかない。毎年気乗りしないままやっている、恒例の冬支度を始めなければならない。家の前の道路から玄関まで、滑り止めマットを敷く作業だ。玄関までには緩やかな勾配の付いたアプローチと8段の階段があって、雪や凍結による転倒を防止するには、毎年必ずやっておかなければならない。やっておかないと、スッテンコロリンと転んでしまう。実際、マット敷きが間に合わず、痛い目に遭った経験もある。雪の降らない地域では、やる必要のない余分な作業だ。でも雪国ではやっておかないとエライことになる。

この作業には、目が飛び出る程ではないが費用も掛かる。滑り止めマットだ。以前は、稲わらを編んだムシロを敷いていたのだが、わらの切れ端がゴミとなって散らばるため妻が嫌がり、最近はベトナム製の水草を編んだムシロを使うようになった。ただ、稲わら製も水草製も、2、3シーズンでダメになる。そのたびに買い替えている。今年も、一部買い替える必要があったため、もっと理屈な物がないかホームセンターに探しに行った。そこで、10年近くはもつのではないかと思える商品を見つけた。再生プラスチックでできた、階段用のハイクッションマットなる商品だ。傷んだ雪かき用のスコップの買い替えと合わせ、都合1万円也の、余分な出費となってしまった。

毎年ではないにせよスノータイヤ(スタッドレスタイヤ)も買わなければならないし、雪国での生活は結構物入りだ。雪かきという重労働もある。雪国では、そうでない地域ではやる必要のない“余分な事”をしなければならない。それもこれも雪国に住む者の宿命だと諦めている。ただその分、夏場に水不足の心配を殆どしなくて良い事や、草花の芽吹きや山菜など雪解けの喜びを堪能できる事、更には豊かな食材と雪遊びを楽しめる事など、雪国ならではの良い点も多々ある。そう考えると、差し引きゼロなのかもしれない。

そのように、考え方次第では差し引きゼロと思える場合は良いのだが、苦痛を感じる状態が長く続くと、将来喜びが待っているとしても、差し引きゼロと思える余裕は出てこない。世界の今が正にその状態だ。今回の新型コロナウイルスに対する感染予防対策で、お得感を実感することはほぼ無い。マスクの常用、徹底した手洗い、定期的な換気、ソーシャルディスタンスの保持等々、やる事を数えたら切りがない。それに加えて、不要不急の外出や飲食、更にはカラオケや多人数が集まるイベントの自粛など、我慢を強いる状態が半年以上も続いているからだ。中には、普通の風邪対策やインフルエンザ対策として以前から励行しているものもあるが、誰しも今ほど気にしてやってこなかった。また、今のコロナ禍で三密回避のためにやり始めた事も、“やらなければ”という気合や緊迫感も、これまでの日常とは全く違う。感染が怖くてやってはいるものの、良く考えれば余分な事だ。

例年に比べるとインフルエンザの流行がほとんど見られない、という思わぬ朗報も無きにしも非ずだが、我慢が限界に近付いている人たちも、確実に増え始めている。どちらかと言えば、私もそっちの部類に傾きだしているのではないか、と思い始めている。思いとどまってはいるのだが、「これくらいなら」の思いが時々頭をよぎるのだ。自主性があり、自我を強く持っている欧米の人たちは、もっとその傾向が強いのだろう、欧米の感染拡大は危機的だ。しかし、比較的忍従に強い日本人でも、第三波の感染拡大状況を見ていると、忍従へのタガが緩みかけていることが分かる。タガの緩みと冬の到来が相まって、世界的に感染が急拡大している。この急拡大を抑えるには、“無駄な事”と思えても、やらなければならない事を着実にやっていくしかない。それ程、世界の感染は急拡大している。

いつも最後に記載している、ジョンズ・ホプキンス大学の集計によれば、世界の感染状況は、日本時間12月16日午前3時の時点で、感染者数が7,314万人に、死者数は163万人に迫っている(NHK NEWS WEB)。前話では、「感染者数が6,787万人を、死者数は155万人を超えた」と記載しているから、最近1週間で1日当たり約75万人の感染者が増え、約1万人の人が亡くなっていることになる。恐ろしい事だ。冒頭にも書いたが、冬の本番はこれからだというのに、この有様である。

ただ、希望が無い訳ではない。14日夕方のNHKラジオで、「現地時間の今日から、いよいよアメリカでワクチン接種が始まる」と報じられていたのだ。通常5年ほどは掛かると言われている開発期間を1年も掛けずに認可までこぎつけていて、安全性も含め、その効果の程は未だ楽観視できる状況ではないのだが、一筋の光明であることは間違いない。光明は見えてきた。その一筋の光明を大きな明かりにするためにも、悪魔のささやきに負けず、“やらなければいけない事”は着実にやり抜こう!

【文責:知取気亭主人】


水草製と稲わら製のムシロ
水草製と稲わら製のムシロ
再生プラスチック製のマット
再生プラスチック製のマット

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