2021年6月23日
ひょっとしたら今年は梅雨入り宣言が出されずこのままずるずる行ってしまうのではないかと思っていたのだが、6月18日、やっと北陸地方にも梅雨入り宣言が出された。19日には東北地方にも宣言が出され、これで梅雨が無い北海道を除き日本全国が梅雨入りしたことになる。例年だと、これから来月後半までのひと月余り、我が身にもカビが生えてしまうのではないかと思えるほどの、ジメジメとした日が続くことになる。でもさすが気象庁、宣言が出された翌19日土曜日の金沢は、早速朝から雨が降り続いていて、それらしいシーズンの幕開けとなった。
この時季は、たまに「梅雨寒」と呼ばれる肌寒い日もあるが、総じて気温が高く、蒸し暑い日が続く。日中はほぼ毎日25℃を超える夏日となり、夏に向かって30℃を超える真夏日が増えていく。今年も既に連日夏日を記録していて、高い気温と共に肌にまとわりつく様な湿気が、観測される気温以上に不快に感じさせている。また、高齢者には危険なシーズンの始まりでもあり、熱中症がグンと増え始める。そして、これから暫くは、汗をかいても、風呂の入り方がそれまでと違ってくる。暖かい湯舟にゆっくり浸かって疲れを取る、なんてことは出来れば避けたい。のぼせてしまうのだ。必然的にシャワーでおしまい、ということが増えてくる。
ただ、遊んで汗だくだくで帰ってくる子供たちにとっては、遊びの余韻があるのか、シャワーだけというのはどうも物足りないらしい。そこで、家内が良くやっていたのが、湯舟に体温より少しぬるめのお湯を張り、俄かプールとして遊ばせる方法だ。昔は我が家の子供たちをそうやって遊ばせていたが、今は同居する孫たちがそれを受け継いでいる。つい半月ほど前からこれを再開していて、夕方のお風呂タイムでも同じことをしている。
いつもだと風呂よりもテレビのアニメを選ぶ孫も、この遊びは格別らしく、声を掛けると直ぐに入ってくれる。特に、3人のうち体の小さな下二人、8歳の孫息子と5歳の孫娘が一緒に入ると、同じ遊びで楽しめるらしく、風呂場も一瞬にして遊園地化してしまう。ただ、遊園地化したとしても体は洗わなければならず、結局、どうしても長風呂になる。当人たちは楽しくて仕方がなく、時が経つのを忘れてしまう位なのだが、それに付き合う爺や婆はというと、一緒に入れる喜びを味わってはいるものの、結構体力を鍛えることになる。
しかし、孫たちは疲れ知らずだ。爺婆にはお構いなく、遊びだしたらもう止まらない。さすが遊びの天才である。最近、先の二人の孫が嬉々としてやっているのは、湯舟の中でのかくれんぼだ。洗い場も含め広さ1坪にも満たない狭い風呂だから、走り回れる訳でもなく、隠れる場所といったら湯舟しかない。その僅かな空間を使ってかくれんぼをしてしまうのだから恐れ入る。足を延ばせば大人一人しか浸かれない、その湯舟に蓋をして隠れ、私に見つけさせて遊んでいるのだ。
我が家の湯舟は、独立した3枚の板で蓋をしている。私が見ている目の前で、孫二人は湯船に入り、自分たちで蓋をする。蓋をした湯舟の中で、お湯から顔だけ出し、体を縮め、声を潜め、かくれんぼのスタートだ。体を洗っている私が、やおら3枚の内の1つをノックする。ノックしてから蓋を開けるまで少し時間を掛けると、孫たちは、その間にノックされていない蓋の下に移動する。一緒であったり、別々であったりするのだが、私がノックした蓋を持ち上げて、『あれ、いない!』と叫ぶと二人が喜ぶ。という筋書きだ。ただそれだけのことなのに、二人にとっては堪らなく面白いらしい。
同じ蓋を連打したり、次々とノックする蓋を替えたりして、ノックにも変化を与え、このちょっと変わったかくれんぼに付き合っている。どうやら、(わざとなのだが)私が上手く当てられなかったり、見事当てたりする時に発する私のスットンキョな声や表情が、笑いのスイッチをオンにさせるらしい。また、潜ることができ水を怖がらない二人は、顔だけ出して浮かんだり、潜ったりして、(体やお尻はしっかり見えているのだが)隠れることも面白いとみえる。プールでの水遊びと同じ感覚の様だ。
かくれんぼの他には、二人で“押し相撲”をしたり、踊ったりと、それは賑やかだ。私と三人で湯船に浸かるときは、私の伸ばした足の上に二人を跨いで座らせ、『イチ、ニッ、サン』の掛け声とともに足を開き二人を湯船に沈ませる遊びも、人気の一つである。残念ながら、体が大きくなり、今が限界の遊びだ。その他、孫息子は、お湯を入れた手桶を左脇に抱え、『枯れ木に花を咲かせましょう!』の掛け声と共に右手でお湯をばらまき、花咲か爺さんを演じてくれることもある。また、先日には、湯船に入った途端にチンチンを突き出し、『噴水!』と言いながらオシッコをしたのには大笑いしてしまった。敵もやるものだ!もっとも、この噴水遊び、これを最後にと願っているのだが…。面白いけどね!
最後に、いつものジョンズ・ホプキンス大学による感染状況の集計結果を記載しておく。日本時間6月22日17時の時点で、世界全体の感染者数は1億7879万人に迫り、亡くなった人は387万人を超えた((NHK 特設サイト 新型コロナウイルス:※1)。沈静化を見せないまま、とうとう東京オリンピックが目前に迫って来た。一か月後には開幕だ。ところが未だに、色々な面で賛否両論くすぶっている。大丈夫かな…。
(※1:https://www3.nhk.or.jp/news/special/coronavirus/world-data/)
【文責:知取気亭主人】
スイカ (オリンピックの頃には大きく実っているいるかな?)
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