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2024年12月25日
元旦に発生した能登半島地震で波乱の年明けとなった今年も、もう直ぐ終わろうとしている。震災からの復興はいまだにままならないまま、時間だけは確実に過ぎてゆく。やがて1年だというのに、まだまだ発災当時と変わらぬ悲惨な状況の所も多い。交通事情の悪い半島、しかも過疎地という典型的な災害弱地が一旦甚大な災害を被ると如何に復興が難しいのか、まざまざと見せつけられた年でもあった。
また個人的には、7月末に大動脈弁の置換手術を受け、生まれて初めて集中治療室に入るという、貴重な経験をした。検査入院を含めると、ほぼ40日間にわたる長期入院となった。健康の有り難さを再認識した出来事であった。また、妻を始めとする家族の優しさや友人・知人の心遣いに感謝し、しっかりと健康を取り戻さねば、と改めて誓いを立てた年でもあった。ただ、そんな入院生活を送りながらも、この波乱の一年を長期離脱することなく、こうして納めの四方山話を迎えられた。これも偏に妻の支えがあってこそだ。この場を借りて、あらためて感謝する次第である。
さて、そんな波乱に満ちた一年をざっと振り返ってみたい。今年は、元旦に「令和6年能登半島地震」が発生し、風光明媚な半島が最大震度7の激しい揺れに見舞われた。石川県を中心に、富山県、新潟県でも甚大な被害が発生して、被災地では二度目の厳しい雪の季節を迎えた今もなお、復興作業が続いている。最も被害が激しかった奥能登地方は、9月には集中豪雨にも見舞われ、洪水という自然の猛威に追い打ちをかけられてしまった。自然の猛威に比べて人間の非力さが浮き彫りになった年でもあった。
他方明るいニュースとしては、スポーツ分野での日本人の活躍に胸躍らせた一年でもあった。昨年同様、大谷翔平選手が、今年も華々しい活躍を見せてくれた。前人未到の記録を打ち立て、見事2年連続でMVPを獲得した。また、パリで開催されたオリンピックとパラリンピックでの日本人選手の活躍も見事だった。パリと日本との時差もあって放映時間帯は今ひとつだったが、何度画面にくぎ付けにさせられたことか。更には、今2026年のワールドカップ出場を賭けて最終予選に臨んでいるサッカーの男子代表が、グループリーグで圧倒的強さを見せていて、日本中を大いに沸かせてくれている。
暗いニュースも多かった。昨年に続いて裏金問題が我が国政治の中心話題になってしまっていたのは、何とも寂しい話である。もっと国家国民の為の熱い議論をしてもらいたいのに…。“昨年に続いて”で言えば、闇バイト絡みの犯罪が今年も多発した年であった。加えて、犯罪グループが使っていたホワイト案件などという言葉が、まるで流行語の様にメディアで報じられていた。そうした闇バイト絡みだけではないが、年末になって強盗や殺人など、凶悪事件が多発しているのは、今の世相を表しているのだろうか。
そうした悲喜こもごもの話題の中から、特に強く印象に残った出来事を、例年同様拙い狂歌で振り返ってみた。
獅子舞も これ程ひどく 揺らすまい 年の初めの 昇竜頭(しょうりゅうがしら)
荒ぶれて 能登の山川 牙をむく 何が触れたか 辰の逆鱗
中部北陸地域は、能登半島を龍の頭(かしら)に見立て、それぞれの地域の観光エリアを結んでいくと太平洋側から日本海に向けて龍が昇っていく様子を思い起こさせることから、地域一帯を「昇龍道」と名付け観光客誘致に励んでいる。折しも、今年は辰年、龍の年だ。そんな偶然が重なったのか、何が逆鱗に触れたのか知る由もないが、元旦の16時06分に最大震度5強の地震(M5.5)が、その4分後に最大震度7(M7.6)の本震が発生して、激甚な被害をもたらした。その発災からやがて一年が経とうとしている。特に人身被害が際立っている石川県の、現時点での被害状況を次表にまとめてみた。
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死者(人) |
行方不明者(人) |
負傷者(人) |
住家被害(棟) |
備考 |
| 石川県 |
483(255) |
2 |
1,254 |
102,406 |
12月24日14時現在※1 |
※1:https://www.pref.ishikawa.lg.jp/saigai/documents/higaihou_179_1224_1400.pdf
なお、表中の()内の死者数は災害関連死である。まだ行方不明者の捜索は続けられているが、晩秋から早春にかけては北陸特有の雨模様の日が続き、二次被害の恐れもあって捜索は思うように進まない。表には出てこないが、道路や上下水道などインフラの被害も甚大だ。企業の倒産や廃業も多いと聞く。去っていく人も多いと報じられていて、「能登は優しや土までも」と言われはするが、災害弱地の悲哀を救う手立てはないものだろうか。どうやって表に出さずに自由に使える金を増やすか、そんな小賢しい事に頭を使うのではなく、能登の様な被災地に寄り添う、そんな事に頭と金を使って欲しいものである。 (合掌)
大谷と 比べ我が身の 足りぬ点 才能努力 ぶれぬ信念
翔平に 比べ我が身の 勝る点 三日坊主に 夜の付き合い
大谷翔平選手が所属するドジャースは、開幕戦を韓国で迎えた。3月末のことだ。まだ寒さも残る中、その韓国から衝撃的なニュースが飛び込んで来た。大谷選手の通訳として人気者だった水原一平が、野球賭博の常習であることを自ら告白し、突如球団を解雇されたのだ。水原は韓国出国後逮捕され、一時は大谷選手も野球賭博に係わっていたのではないかとの噂も立ち、大谷選手の周りには不穏な空気が漂った。恐らく心中穏やかならぬスタートだったに違いない。その影響もあったのだろうか、スタートは今一つの成績だったのだが…。
しかし、そんな危惧も我々凡人ならではなのだろう。シーズンが終わって見れば、ホームラン54本と59盗塁を同時に達成するという前人未到の記録を打ち立て、見事2年連続、3度目のMVPを獲得した。そして、移籍一年目にして早くも熱望していた世界一に輝き、また目標のひとつを実現してしまった。10年1000億円と言われる途方もない契約金額が、「買得だった」と言わせてしまう成績と人気、世界最高の野球リーグである大リーグにおいて、もう誰もが認めるスーパースターとなった。子供たちが憧れる断トツ一位の現役大リーガーだろう。同じ日本人として鼻が高い。自ら立てた目標実現のために続けるたゆまぬ努力、凄い精神力だ。ただただ頭が下がる。
金(きん)と金(がね) 表で競い 得るは金(きん) 裏に回せば 濁りが付くなり(濁点)
負けたのは みんなおいらが 悪いのさ 何故に言えぬか 裏金議員
今年一年を表す漢字が先日発表になった。「金」だ。日本人選手のメダルラッシュに沸いたパリオリンピック・パラリンピックの「金メダル」と、前岸田政権から今も尾を引く自民党の「裏金問題」が、大きく寄与(?)している。「金メダル」の方は、国民として誇らしい話題だったが、「裏金問題」の方は口に出すのも憚れるような恥ずかしい話題だ。この問題が表に出た昨年から、庶民感覚との大きなズレが指摘されてきたのに、どうも当事者たちにその感覚は薄いようだ。全く無いのかもしれない。
裏金問題を引き金に岸田政権は退陣に追い込まれ、新たに石破政権が誕生した。新政権誕生直後に行われた衆議院の解散総選挙で、与党の自民党、公明党は、大きく議席を減らし惨敗した。2党を足しても過半数に達せず、(与野党間での対話が増えて国民としては望ましい姿になったが)苦しい政権運営を余儀なくされている。これも身から出た錆なのだが、『あんた方のせいで負けたんだ!』と執行部を批判する自民党内部の声を聞くと、「この人たちなんで負けたのか本当に分かっているのかな?」と思う。いい加減にしてくれ!
以上、特に印象強かった、国内の三つの出来事を切り取ってみました。振り返ってみると、こうした国内の話題ばかりでなく、世界では戦争への危険性が増幅していて、平穏というにはほど遠い気がしています。国内外問わず、耳を疑う事件や災害も多発していて、心を痛めることが多々ありました。そうした折々の出来事にも触れながら、お蔭さまで、この四方山話も無事今年の締めを迎えることができました。偏に拙い文章にお付き合い下さる皆様のご声援・ご愛読の賜物、と深く感謝しております。本当にありがとうございました。
来年こそ、能登の被災地を始めとして世界中の人々に平穏な日々が訪れますよう、心より祈念致しております。併せて、皆様にとって素晴らしい一年になりますように、そしていさぼう会員皆様のご多幸とご健勝を祈念して、四方山話2024年の締めと致します。
【文責:知取気亭主人】
年末ジャンボ宝くじ売り場(皆様に福が舞い込みますように!)
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