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2025年3月19日
我が家の壁に掛けてあるカレンダーによれば、3月14日は、先勝や友引など「六曜」でいうところの仏滅だった。大安と共に、結婚式など祝い事をする場合、気にする人が存外多い。小生はと言えば、元々中国で一日の吉凶などを時間で割り振ったのが始まりだ、と随分前にNHKラジオで聞いたこともあって、全く気にしていなかった。ところが、14日の当日、次々と予期せぬ問題が発生して、今日は色々と起こるなと思っていた。そんな時、たまたま見たカレンダーで仏滅の文字が目に入り、「エッ、そうか今日は俺にとっての仏滅だったのか」と訳もなく納得してしまった次第である。
事の発端は、13年選手となった愛車の車検での出来事だ。市内しか走らないし、雪ももう降らないだろうと判断して、車検に合わせてスタッドレスタイヤからノーマルタイヤへの履き換えも頼んでおいた。事務手続きを済ませ、タイヤ交換の再確認の為、積んで来たノーマルタイヤを見せた。ところが、半世紀余り車を運転して来て、何回も車検に出したこともあるのに、そしていわゆるシャコタンなど違法な改造をしている訳でもないのに、生まれて初めての言葉を言われてしまった。「車検が通りません」と。
積んできたタイヤをまじまじと見ていた店員、申し訳なさそうに『このままでは恐らく車検通らないんで、今履いているスタッドレスで受けても良いですか?』と言う。そして、『ここはもうちょっと擦り減ったらワイヤーが出て来てしまいますよ』と、角(ショルダーと言うらしい)の近くを指さしながら、恐ろしいことも言う。言われて、昨年の11月、長男にタイヤ交換をしてもらった時に、『随分減ってるから、そろそろ換え時じゃない』と言われていたのを思い出した。車検が通らなければ、次の日から乗れなくなってしまう。背に腹は代えられない。想定外の出費は痛いが、仕方なく新品のタイヤの購入を決めた。これで問題は解決した、と思っていた。したがって、何の不安もなく車を預け、店を後にしたのだが…。
ところが、机に向かっていると、昼近くになって携帯電話が鳴った。預けていた車屋さんからだ、「出来上がりは夕方だった筈なのに…」、と首を傾げながら電話に出た。すると、またも車検場でのアクシデントを説明し始めた。『車検場に持って行ったんですが、ヘッドライトが暗すぎて通りませんでした』と言う。続けて、『ついては、ランプ(バルブと言ったかも)を交換しても良いですか?』と訊いてきた。『勿論です』と即答したものの、そんな事があるんだと、驚いてしまった。そして、最近薄暮の時間帯から夜にかけて随分見にくくなっていて運転するのが怖いと感じていたのだが、「どうやら原因の一端がそこにあったのか」と何だか安心して電話を切った。白内障の為だけじゃない、と分かったからだ。
それにしても、車の整備はこれまで殆ど車屋さん任せのところがあって、“車検ぐらい”と軽く考えていたのに、次から次と問題が出てくるものである。そして、「車検が通らない」と言われたのは今回が初めてで、当然ながらその理由も想定外であった。「車は動けば良い」ぐらいしか思ってこなかったが、それだけでは駄目だということが良く分かった。とても新鮮な経験となった。運転はするものの、日本車の性能の良さに胡坐をかいて、殆ど手を掛けてこなかったからだ、と車を引き取りに行きながら反省することしきりである。
免許取りたての頃の車に比べると遥かに性能がアップし、ちょっとやそっとでは故障しなくなった車であっても、やはりメンテナンスが大切であることを痛感させられた。自分の意志で活動する人間でさえメンテナンスが必要なのに、ましてや人間が作り人間が使う物でメンテナンスフリーなんてあり得ない、ということの証左でもあった。でも事故を起こす前で本当に良かった。「事故を事前に察知してくれた」と考えれば、良いタイミングで車検をしてもらったと言える。また、これぞ車検の目的、だとも言える。
メンテナンスに関して言えば、今年に入って連日テレビで報じられていた、注目すべき事故がある。凡そ2ヶ月前(1月28日)、埼玉県八潮市で発生した、道路が陥没して走行中のトラックが落ち運転していた男性が行方不明になっている事故だ。陥没の原因は道路下の下水道管が腐食破損したことによるとみられている。これまでも周期的に破損状況の検査をしていた筈なのだが、直近の検査では今回の破損個所の損傷は見つからなかったのか?となると、検査の方法であったり、検査の間隔であったり、これまでの手法を見直す必要がある。
この事故を受けて全国で緊急点検を実施したところ、多くのところで損傷が見つかった、と報じられている。ということは、検査の間隔がまずいのか、検査の方法がまずいのか、或いは初めて検査したのか、いずれにしても間隔や使用機器など、検査の手法を見直す必要があるのではないだろうか。そして何より、車と同じぐらい公共物にも興味を持ってもらう、そんな必要があるのではないかと思う。
今回、車検で経験した滅多にない出来事で、そんな風に感じた次第である。何事もメンテナンスは大切だ。
【文責:知取気亭主人】
河津桜?(東京)
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