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2025年6月18日
今回は、尾籠な話で申し訳ないが、便秘に関する話題を提供したい。前話でも少し触れたが、先月末から今月上旬にかけて体調を崩し、6月4日の回を止む無く休刊してしまった。どうにも体がしんどくて、パソコンに向かう気力も体力も失せていたからだ。発症当日は、経験したこともない激しい腹痛に襲われ、吐き気もあった。ただ、熱はなかった。その日のうちに病院に飛び込み薬を処方してもらったが、その後も不調は続き、暫く血便も続いた。後から分かった事だが、どうやら慢性的な便秘が関わっていたらしい。
昨年7月末に受けた弁膜症(大動脈弁狭窄症)の弁の置換手術以来、毎朝記録するように指導された体重と血圧以外に、自主的に便通もノートに記帳しているのだが、その記録と記憶によれば、直近一カ月は、発症した前日と前々日を除いてほぼ毎日便通はあった。ただ、いつも固めの便で、排便には苦労していた。苦労はしているものの、ほぼ毎日あるからと安心していたのだが、どうやらそうした安易な考え方が間違いの元だったらしい。
5月31日(土曜日)朝、激しい腹痛で目が覚めた。トイレに駆け込み、便器に座るも、中々排便されない。出るのは冷や汗ばかりだ。吐き気もする。それを我慢して暫く座っていると、スッキリとまではいかないが、やっとのことで出た。ただ、便器を見ると便が赤い。血便だ。ギョッとはしたものの、腹痛は一向に収まらず、原因をあれこれ推測する余裕もない。便器から立ち上がりベッドに戻ろうとすると、再び激しい便意に襲われる。再び便器に座り、痛みで汗だくになりながら何とか排便をする、その繰り返しをするうちに下痢になり、便器内プールの水全体が赤く染まって来た。一面血の色だ。
経験したことのない痛みと血便に驚き、トイレに座りながら、病院に連れて行ってくれるよう家族に声を掛けた。しかし、絶え間なく襲い来る激しい痛みと下痢で、トイレから離れられない。送ってもらうにしても車の中で漏らしてしまうかもしれない、と紙オムツや紙パンツを探してもらうのだが、買ったことが無いからあろうはずもない。このままでは埒が明かないと判断し、救急車を呼んでもらうことにした。
救急車が到着し、何事かと飛び出してきたご近所さんたちにきまり悪くも軽く会釈をして、支えられながらも何とか自分の足で乗り込んだ。自身が運ばれるのは、9年前に体験した「めまい病」の時以来2度目のことだ。病院に着くまで10分も掛かったかどうかだが、腹痛に耐えながら「何とか便通が来ませんように」と念じている時間の長かったこと。ただ、何とかそそうせずに病院に到着できた。
病院に着くなり、医師たちから症状に関する質問を受け、矢継ぎ早に点滴と触診、エコー検査、ヨード造影剤CT検査を受けた。そして検査が終わると、『普段便通はどうですか、便秘気味ですか?』の質問をされた。『そうだ』と答えると、『あなたの症状は“虚血性大腸炎”というもので、便秘が続くと大腸が浮腫んで血行が悪くなり、大腸壁が剥がれ落ち出血するものだ』と説明してくれた。続けて、『悪いものによる出血ではなさそうだから痛み止めと整腸剤を処方しておくが、あまり改善しない様なら、週明けか6月5日に予約している心臓血管外科受診時に消化器内科も一緒に受診してください』、との診断を受けた。
地域基幹病院の救急だから、生きるか死ぬかの患者が運び込まれるケースが多いに違いない。そうした患者に比べれば大したことはない、ということなのだろう。院内のトイレで用を足した時の一面真っ赤なプールを確認しても、入院の「に」の字も出なかった。本人も含め傍から見ていた家族は、「大丈夫なのかな?」という不安は多少あったのだろうが、何はともあれ入院せずに済み多少安心した様子で声を掛けてくれた。
家に帰り、自宅での療養生活が始まった。薬と家内の介護食のお蔭だろう、痛みの程度は徐々に治まって行った。しかし、腹痛は時々襲い来る。そして便通も頻繁で、相変わらずの下痢状態だ。体も完全回復には程遠い。そうこうしているうちに、6月5日がやって来た。躊躇なく消化器内科も受診をした。そして、血液検査と内視鏡検査を受けた。その結果、炎症や組織損傷の程度を示すCRPの値が10.88(正常値は≦0.4)と高いことが分かった。『10を超えたら入院の検討をするのに大丈夫ですか?』と看護師をしている次男の嫁が心配してくれる。しかも、発症から5日経ち快方に向かい始めている状況での値がこれだ。当初はもっと高かった筈である。発症当初座っているのもしんどかったのだが、それも頷ける。
一方の内視鏡検査だが、突然だったにも拘らず、下痢していたことが逆に幸いして大腸全腸を検査できた。検査の結果、予想通り「爛(ただ)れが酷い」と言う。その為なのか検査も痛い。何とか痛みに耐え検査を終えると、医師は、「爛れてはいるものの悪いものはなさそうだ」とホッとする説明をしてくれた。ただ、『爛れの下に潜んでいる可能性もあるから、2か月後ぐらいにもう一度検査をしましょう』、との何とも有難い(?)診断結果も付け加えることを忘れない。それを聞いて、今は改めて心の準備をしている…。
それにしても、「たかが便秘などと侮るなかれ」である。今回の場合は、日常的な便秘に加え二日続いた飲酒も悪さに加わったのではないか、と密かに反省している。ただ、そんなことはこれまでにも度々あったことで、となるとやっぱり寄る年波には勝てないのかな、と少々弱気にもなっている。
【文責:知取気亭主人】
アジサイ
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