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2025年7月16日
しかし、どうしてこんな情けない人が政治家になれたんだろう。しかも、良識の府とされる参議院で予算委員長という重責を担っている御仁だというのだから、尚更驚かされる。自民党の鶴保庸介参議員のことだ。数か月前には、米騒動の最中に自らの舌禍で農林水産大臣を辞めさせられた仲間もおいでたが、今回の鶴保議員は、その時よりも一層激しい集中砲火を浴びている。何せ、7月9日現在の集計だと石川県だけでも614名の死者・行方不明者が出ていて(※1)、現地ではいまだに復旧・復興に向け必死の努力が続けられている「令和6年 能登半島地震」を、かの御仁は『運のいいことに能登で地震があった』と言い放ったのだから当然だろう。信じがたい暴言だ。身内である自民党からも非難の声が上がっている。こんな人が国政を担っているのかと思うと、本当に情けなくなってくる。
その発言の背景や、火に油を注ぐ結果となった謝罪会見などの様子は、呆れ返ってここでは語る気もしないが、もう一点“情けない人だ”と思わせる失言があった。甚大な被害が生じた被災地で、能登半島地震関連の報道番組では必ずと言って良いほど名前が挙がっている「珠洲」の地名が読めなかった事だ。かの御仁のために、改めて読み仮名を振れば、「すず」と読む。それを、上記の破廉恥発言と同じ演説時に、『…、上の方、輪島だとか、たま、なんだったっけ』と詰まる場面があったというのだ。謝罪会見では、『能登半島地震へは寄付もしたし思いも寄せている』、てな事を言っていたようだが、『だったら地名位覚えろよ!』である。「取り敢えず周りに合わせて寄付はしたけれども本当は心ここにあらず」が、図らずも出てしまったように思う。情けない限りである。能登の人達に言わせれば、『心から被災地の事を想い、寄り添っていてくれるのなら、そこ間違える?』、である。
(※1、https://www.pref.ishikawa.lg.jp/saigai/documents/higaihou_209_0709_1400.pdf)
ダメだ、思い出す度に腹が立ってくる。こうなったら、腹の立つ話はもうこれっきりにして、話題を変えよう。折角だから、「珠洲」が読めなかった事に関連して、日本語にまつわる“腹の立たない話題”を提供したい。まずは能登半島繋がりで、もう一カ所難読の地名を紹介する。能登半島の先端に位置する珠洲市の南側、富山湾側に隣接する能登町に、「九十九湾」という風光明媚な海岸がある。同じ「九十九」を使っているにもかかわらず、房総半島では「九十九里浜」と書いて「くじゅうくりはま」と読み、能登半島では「つくもわん」と読む。同じ「九十九」なのに全く違う読み方をする。日本語は実に厄介だ。そうした厄介な地名はまだある。能登半島の基部に位置する「羽咋(はくい)」など。でも、難読地名に関してはこれくらいにしておこう。
次に紹介するのは、「くじゅうくり」と「つくも」と似た話で、同じ漢字を書いているのに全く違う読み方をした、という笑い話である。どちらも、それなりに意味は通るというのが味噌だ。しかも、一方はほぼあり得ない間違いを仕出かしている。この話題提供は次女だ。ただ、彼女自身が直接耳にしたわけではなく、ネットからの情報だというから、真偽のほどは定かではない。その間違い方は滑稽で、「それ本当?でも可能性としてはあり得るのかな」と、いまだに小生自身は半信半疑でいる。したがって、信じるか信じないかはあなた次第としておきたい。
さてその内容だが、その昔、江戸に通じる街道のひとつとして、「中山道(なかせんどう)」というのがあった。現代でもその名残が残っていて、その道筋は「旧」の字を付けて「旧中山道」と呼ばれている。学校で習った記憶があるだろう。これを読み間違えた御仁がいるというのだ。しかも、読み間違えたのは、とあるテレビ局のアナウンサーだというから信じられない。嘘か誠か、『いちにちじゅうやまみち』と読んだというのだ。確かに、読んで読めないことはない。しかし、俄かには信じがたい話だ。印刷物ではかなり無理がある。書き人の癖が出る手書き文字であるならば無きにしも非ず、だとは思うのだが…。実は手書きした文言のこの手の読み間違い、恥ずかしながら小生も仕出かしたことがある。8年前のあるレストランでの事だ。
その店はイタリアンレストランで、メニューはボードに手書きされていた。イタリアンだけあって、苦手なカタカナ名が多い。小生は元々西洋料理名に疎く、イタリア料理も例外ではない。したがって、例え聞いたこともない料理名が書かれていても、そういう料理があるものだと信じてしまう。ボードを見ていた小生、気になる料理名が目に止まった。隣の家内にそれとなく訊いてみた。『カジキの“ガルツ”って何だ?』と。すると、ボードを一瞥した家内、あっさりと、『カジキの“カツレツ”じゃない?』と言う。そう言われて改めて見直すと確かに“カツレツ”とも読める、というお粗末な話である。この話題は、第737話の『“カジキのガルツ”って何だ?』(2017年8月30日)に掲載してあるので、興味ある方はご覧になっていただきたい。
さて、腹立ち紛れに無理やり“腹の立たない話題”に振ったが、『運のいいことに…』発言や、被災地を笑い話のネタにするかのような『…、たま、なんだったっけ』発言は、いまだに頭から離れない。それ程の暴言なんですよ、鶴保さん!
【文責:知取気亭主人】
今でも「カジキのガルツ」と読めてしまう!
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