|
2025年8月20日
暑い。嫌になるほど暑い。これを書き出した17日の日曜日も、いつもの様に30℃を軽く超えている。別段我慢比べをしている訳ではないが、そんなうだるような暑さにもめげず、空気の入れ替えができる様にと窓を開け放ち、エアコンも入れず机に向かっている。風が入り扇風機も掛けているからむっとした暑さは感じないが、机の上に置いた温度計は33℃を超え、湿度は54%を指している。座っているだけで汗ばんでくるが、風の無い日と違い、時折入ってくる風が意外と心地良い。8月も半ばを過ぎたのだから、時にはこんな日も無いと辛い。何せ、梅雨明け以降というもの、「熱中症警戒アラート」を聞かない日がないのだ。とにかく毎日、うんざりするほど暑い。
そんな危険な暑さが連日続く中、先週の週末、借りている駐車場の草刈りをした。今年は、梅雨前に息子二人が『俺たちがやるよ』と言って綺麗にしてくれていて、自分でするのは今年初めてだ。梅雨の期間も短かったし、梅雨明け以降も記録的な少雨と高温が続いたお蔭で、雑草は思いの外伸びなかった。ところが、先日石川県を襲った豪雨が雑草にとっては恵みの雨となったらしく、ここ数日で一挙にグンと伸びてきた。2ヶ月間放っておいた事もあって、小まめに刈り取っているお隣さんたちに比べると、見るからにみっともない。蚊も増えるし、日本列島を北上中だというマダニも心配だ。もうこれ以上は放っておけない。そんな思いもあって、熱中症警戒アラートが出されてはいたが、休み休みやれば大丈夫だろうと判断した。勿論熱中症対策は万全、のつもりだ。加えて、最新の道具も手に入れてある。
昨年まで使っていた愛用の道具は、手鎌だ。しかし、ずっとしゃがんで作業し続けるため腰や膝への負担が大きく、ここ数年は休憩の回数が少しずつ増えて来ていて、さして広くも無いのに(大体70uぐらい)、下手をすると二日がかりの作業となっていた。その上作業後の“痛み”と“体力”の回復にも時間が掛かるようになり、そろそろ楽な方法を考えねば、と思っていた。そこで今年の4月、誕生日プレゼントを何にするか悩んでいた子供たちに、『プレゼントしてくれるんだったら、電動草刈り機にしてくれないかな?』とおねだりして、お隣さん推奨の電動草刈り機(写真-1)を買ってもらった。息子たちが梅雨前に使った道具もこれだ。小生自身が使うのは、今回が初めてだ。うだるような暑さが気にならなかった訳ではないが、買ってもらった遊び道具を初めて使う子供と同じで、熱さを避けたい気分よりもワクワクした気分が勝って作業し始めた、という次第である。
使ってみて驚いた。石が飛ばない様に刈り取る高さを注意する必要はあるが、手鎌でやるよりずっと早い。プラスチック製の竹トンボの羽のような形をした、全く鋭利ではない刃(写真-2)を回転させて草を刈っていく。鋭利ではないので“切る”というよりは“千切っていく”と言った方が当を得ているかもしれないが、思っていた以上に早い。使い出してすぐに、買ってもらって良かった、と子供たちにまず感謝だ。
駆動はモーター、電源は今流行りのリチウムイオン電池だ。昔仕事で使っていたガソリンエンジンで動かす草刈り機(刈払機とも呼ばれている)に比べ、回転力では劣るものの、思った以上に軽く音もさほど大きくなく、振動など殆ど無いに等しい。これなら、長年使い続けることで起こる「白蝋病(はくろうびょう)」と呼ばれる振動障害の危惧も殆ど無い。その上、ガソリンエンジン特有の嫌な臭いもしない。もっと有り難いのは、(手鎌を使っての作業に比べてだが)立ったまま作業できるため、膝や腰への負担が殆ど無いことだ。何と言っても、これが一番有り難い。
こんな事が可能になったのも、小型で強力なモーターが開発された事や、小型で強力なリチウムイオン電池が開発・実用化されたからだ。数年前に長女の婿殿に言われて買ったインパクトドライバー(打撃を加えることができる電動ドライバー)も、その効率の良さに感激したものだったが、そうした色々な電動工具も、小型で強力なモーターと電池の登場があってこそ、我々素人でも使えるようになった。もっと身近なところでは掃除機や扇風機など、これらのお蔭で、日々の暮らしも格段に便利になった。
ところが、便利さは手に入れたものの、冒頭で触れた様に、毎年異常な暑さに襲われる様になって来た。しかも、季節感がどんどん失われているように思う。春と秋は、申し訳程度にちょっとだけ顔を出すが、あっと言う間に過ぎ去ってしまう。“あっという間”もどんどん短くなっている。その内、夏と冬だけになってしまうのだろうか。また、線状降水帯と名付けられた異常豪雨も、頻繁に起きている。こうした異常な状況は、日本だけの話ではない。世界各地で異常気象と呼ばれる現象が起きている。でも、こうした荒れ狂う姿も地球本来の姿の一側面だとも言える。だとすると、便利さを手に入れて見える様にしてしまった荒々しい地球本来の姿、と皮肉ることができるかもしれない。
【文責:知取気亭主人】
|
|
|
写真-1、電動草刈り機と手鎌
|
写真-2、黒い竹べらの様なものが刃
|
|