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2026年2月4日
我が家の壁には、孫たちの写真を中心に、孫が描いた絵、そして昆虫の標本など、種々雑多な物が飾ってある。その中に一風変わった、見るたびに“ほっこり“させられる額がある。長男が結婚する時に、夫々の親への記念品としてプレゼントしてくれたものだ。額の中には、長男が赤ちゃんの時の足型と結婚する時の足型が、並べられて入っている。誕生したばかりの大人の手のひらも満たない可愛らしい足型と、大きく立派な足型、それが感謝の言葉と一緒に入っている額だ。私たち夫婦の宝物となっている。
考えてもみなかったが、こうして額に入っている足型を見比べると、足(の裏)が成長の証にもなることを教えてくれる。スポーツ選手と違って足のことなどあまり気にもせず、また一生で自分の足の裏など殆ど見ることはないのに、なんとなく不思議な気分である。しかも、足が人生の多くの時間自分の全体重を支えてくれているのに、大体の人は、他人に見られることが殆どないためか、結構ぞんざいに扱っている。精々、女性が指にマニキュアを塗って楽しんでいるくらいのものだろう。
ところが、全体重を支えてくれる以外にも、実は結構大切な役割を担っているらしい。その証拠に、温泉施設などでよく見かける“足ツボマッサージ”のボードやマットには、たくさんの突起と共に、覚えきれないほどの全身のツボが描かれている。人間の体にとってそれだけ重要な部位ということなのだろう。実際、長女の婿殿は、この足ツボマッサージボードに毎日乗ることを続けた結果、腰痛が治ったと言う。物言わぬ足だが、ぞんざいに扱ってはいけない、ということだ。
ただ小生にしても、特段ぞんざいに扱っているつもりはない。しかし、靴を選ぶ時などは、選択肢が人一倍少ないこともあって、足のことなどさして気に掛けもせず、「履ければいいや!」の気持ちが強いのも事実だ。実は小生の足のサイズ、28センチある。いまでこそ大きなサイズも増えてきたが、それでも一般的な靴屋さんに置いてある靴の種類は、それ以下のサイズに比べて圧倒的に少ない。置いてない店さえある。そうなると、自然と「履ければいいや!」となってしまうのだ。これまでは、確実にそうだった。
先日買い求めた雪用ブーツも、その類のものだ。その店で最も大きなサイズ(XL)だった為、「少しきついかな?」とは思いつつもそれ以外の選択肢はなく、これまでと同じ感覚で「履ければいいや!」と買ってきた。ところが暫くすると、左足の親指に血マメができているのに気が付いた。当初は原因が分からずいたのだが、最近ある靴屋さんに行って、足のサイズを計測してもらい店員さんといろいろと話しているうちに、「履けるからいいや!」がいけなかったと気付かされた。『そう言われてみれば…』と。どうやら、足に相当無理をさせていたらしい。
お店の人に許可をもらったので明記させてもらうが、その店の名前を『靴屋のさか』という(https://www.nosaka92.co.jp/)。その店では、足のサイズや形を計測してくれて、姿勢や歩き方を見ながら自分の足に合った靴をアドバイスして薦めてくれる。私も生まれて初めて、自分の足を計測してもらった(下の写真)。それによると、足のサイズは28センチよりもちょっとだけ大きめ。そして、幅広とばかりと思っていたが、実はその逆で、平均よりも細くEの下のDでも良いぐらいだと言う。尚且つ、左足よりも右足の方が甲高だともいう。そう言われて、正座をすると右足の甲がすぐ痛くなるのを思い出した。素直に納得だ。加えて、両足とも薬指と小指が浮いた状態になっている。跡が付かないのだ。体重の掛かり方がアンバランスだと分かる。喜寿のこの年まで、足のことなどあまり気にもせず生きてきたが、何から何まで初めて言われることばかりで、目から鱗状態だ。
ただ正直言えば、「足に合った靴を選ばないと痛い目に合う」ということは経験済みだ。「阪神淡路大震災」の被災地を歩き回った時のことだ。履いていたトレッキングシューズが少しきついと感じながらもそのまま歩き回って、膝と足首を痛めてしまったのだ。半日ほど歩き回っただけで、それまで経験したことがないほど、膝と足首が痛くなった。腰もやられた。そしてとにかく疲れた。それ以来気を付けてはいたのだが、今回の雪用ブーツは、必要に迫られていたこともあり、再び「履ければいいや!」の囁きに負けてしまったのだ。
店員によれば、自分に合った靴は指一本分の余裕があるサイズだ、という。そして、しっかりと“靴ひも“を締めること。これが基本らしい。気持ちが急くのか、靴を履いて出かける際に、“靴ひも”を改めて締め直すということをここ数年やったことがない。苦労懸けている足には申し開きも出来ないが、面倒くさがりの本性故だ。
でもこれからはそうはしまい、と心に決めた。残された人生、そう急ぐ旅でもない。これからは、上がり框にどっかりと腰を下ろし、『苦労懸けたな!』と足に声をかけながら靴ひもを結び直すのも、残された旅を楽しむためには必要なことではないか、と思い始めている。勿論、足に合った靴を選ぶ、これをやっての上だが…。
【文責:知取気亭主人】
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