|
2026年6月24日
毎年夏が近づくと、冷たいものが欲しくなる。火照った体が欲するからだ。みんなそうだと思う。最近はその時期が年々早まっていて、5月のゴールデンウイーク頃になると、早くもそんな気分になる。そして、例えばホットコーヒーからアイスコーヒーなどへと、手に取るものが変わる。冬の間は手が伸びなかったアイスもそのうちの一つだ。ただ昔と違い今では、冷凍食品の代表格であるアイスも、外気温に係わらず一年を通して店頭に並んでいて、商品棚での季節感は薄らいでいる。しかも、スーパーマーケットなどの量販店に行くと、いつでも多種多様なアイスが所狭しと並んでいる。そして多くの場合、冷凍食品全般がそうであるように、いつも半額セールをやっているように思う。その度に、「冷凍食品は結構利幅があるんだな!」と思っていた。
常々そう思っていたところに、最近「どおりで!」と思わせるニュースが流れてきて、少々腹立たしさを覚えている。と同時に、「アイスは子供や庶民のささやかな楽しみなのになんてことをしてくれたんだ!」と、届かぬ声が口をついて出る。アイスメーカー大手6社が、「メーカー希望小売価格」を巡ってカルテルを結んだとして、独禁法違反の疑いで公正取引委員会の立ち入り検査を受けた、というあのニュースだ。原材料や輸送コスト、更には賃金の上昇圧力が強まる一方の今、ただやみくもに小売価格を抑えろとは言わないまでも、せめて自由競争の中で価格を決めてほしいものだ。そして、熱中症予防にも役に立っていると思われるこのアイス、何とか子供でも手が届く価格に落ち着いてほしいと願っている。これから本格的に突入する長く暑い夏、小生だって気軽に食べたい!
ところで、一口にアイスと言っても、最近は種類が多くて戸惑うことが多い。小生が子供の頃のアイスと言えば、アイスキャンディ一択だった。70年ほど前なら5円か10円出せば買えた、棒の付いている例の氷菓だ。ハッキリとした記憶ではないが、ソフトクリーム、或いはアイスクリームと呼ばれる柔らかな食感のアイス(小生的には冷たければ全てアイス)を初めて味わったのは、高校生の頃だったのではないかと思う。あまりの美味しさに感激したのを今でも覚えている。人の尽きることのない好奇心や欲望、そしてそれを満たそうとする探求心や努力は凄いものである。
アイスに関する先人たちのそうした意欲や創意工夫とは比べるべくもないが、くだんのニュースを聞いて、小生にも少しだけ好奇心が芽生えている。戸惑うことが多いと前述したが、アイスキャンディと同じ氷菓の仲間のシャーベット、ソフトクリームとアイスクリーム、そして最近目につくようになったジェラート、この違いを知りたくなったのだ。どれも小生の中ではアイスに一括りにされていて、見た目が多少違っても冷たくて美味しければどれもアイス、という感覚だ。尚且つ、ジェラートはどう見てもアイスクリームにしか見えない。食感も同じだと思う。でも、どうやら世間ではそんないい加減な感覚ではなく、何らかの基準があるらしい。
調べてみると、食品衛生法では、アイスキャンディとシャーベットは乳固形分が3%未満の氷菓を指し、原材料として主に果汁が使われているという。そして、棒付きのものをアイスキャンディと呼び、容器に入ったものをシャーベットと呼ぶらしい。雪道の路面状況を表すのに良く「シャーベット状」と言い表すが、その状態から想像すると「半分溶けた状態」の商品(飲み物)ではないかと思えてしまうが、どうやらそうとばかりは言えないらしい。難しいものである。
では、ソフトクリームとアイスクリームの違いは何だろう。『笑顔のみなもと NISSEI』に『ソフトクリームの基礎知識(1)』(https://www.nissei-com.co.jp/sc_shiryo/soft_kiso.jsp)というページがあって、そこにとても分かり易い表現が使われていたのでそれを引用させてもらうと、『ソフトクリームは「出来立てのアイスクリーム」』だという。至極納得、素敵な表現だ。要するに、どちらもアイスクリームと一括りで呼んで差し支えないらしい。なんとなく自分の意見を支持されたようで、ちょっぴり嬉しくなる。
次は、その表記を見る度に悩まされている「ジェラートとは何ぞや」だ。『グルトピッ!』によれば(https://www.gourmetcaree.jp/matome/2018/08/15/post-11199/)、「凍った」という意味を持つイタリア発祥の氷菓で、どうやらほぼアイスクリームの同義語として扱って差し支えないらしい。ジェラートと書かれた洒落た店に入って商品を良―く観察しても、アイスクリームとの違いが分からなかったが、これで頷ける。厳密に言えば違いがあるのかもしれないが、美味しい氷菓という点ではあまりこだわらなくても良いだろう。
こうして参考サイトをいくつか見てきたが、どうやら、「冷たくて美味しければ全てアイス」と呼んでも、案外的外れではないらしい。カタカナ語が苦手な小生としては、至極有り難いことだ。これで好物の「あずきバー」を心置きなく楽しむことができる。早速一本いただくとするか!
【文責:知取気亭主人】
涼しげなメダカ
|