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基本調査

落石調査は、その目的によって大きく3種類に分けられている。

調査の種類

解 説

概 査 対象斜面の落石に関する基本情報を得るために実施する調査で、この調査結果を基にさらに詳しい調査(精査)、あるいは緊急対策の必要性を判断する。
地形図や空中写真の判読、簡単な現地踏査などが主な調査項目として実施される。
精 査 対策工の選定や設計・施工に必要な情報を得ることを目的として実施される調査で測量・大縮尺の空中写真判読、詳細な地表踏査をはじめ、物理探査やボーリングなどの各種試験、あるいは観測や検知などが行なわれる。
維持管理点検調査 落石の可能性があり、保全対象が道路や鉄道などの公共施設、あるいは直接人命に被害を与える恐れがある斜面では、災害を未然に防ぐために、点検調査を実施する。また、対策工施工済みの斜面でも、対策工の機能を維持するために、管理点検を実施し必要な処置を計画する。

 

概査

概査の主な調査として次の項目がある。

概査の種類

解 説

資料調査
斜面の実態把握のために欠かせない地形・地質、土壌、植生、気象、災害履歴など基本情報の資料を収集する。また、周辺も含めて防災総点検報告書や防災カルテ、あるいは各種点検記録等は、極めて重要な情報源となる。
空中写真判読調査
一般に現地踏査が不可能な箇所でも観察できることや、広い範囲を比較的均一な精度で短期間に観察できる利点があり、隣接する2枚の空中写真を実体視すると地形の差異が誇張され、様々な情報を読みとることができる。これらの利点を生かし、現地踏査の計画立案や周辺地域の状況把握には欠かせない調査である。

現地踏査
現地踏査は最も多くの情報を入手できる手段であり、極めて重要な調査である。
浮石・転石など落石の原因となる不安定な石や岩塊の位置や大きさは勿論のこと、次に示す情報などを幅広く収集する必要がある。現地踏査結果を記載した平面図や断面図は、調査対象斜面の状況を把握し、次の打つべき手を決定する上で基本図面となる。

その他の調査 現地踏査の結果、落石を伴う崩壊が予想される場合や、何らかの変状が発見された場合必要に応じて以下の調査を行い、対策を考える必要がある。

現地踏査の主な項目

 

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