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白山砂防科学館レポート

 先日、「白山砂防科学館」を訪れました。 今回の特集「落石」と砂防は直接は関係ありませんが、石川県の砂防に関する事柄が学べると聞いていたので以前から行ってみたいと思っていた施設です。

 「白山砂防科学館」は国土交通省金沢工事事務所が、石川県や旧白峰村と連携して取り組んできた「白山まるごと体験村」の施設として2001年6月16日にオープンしました。 なお、「白山まるごと体験村」という名称は一般からの公募により決められたものです。

 

 砂防という観点から、白山の自然や地質、歴史、人々の暮らし、そして白山特有の崩れをいろいろな映像や展示を通じて科学的に勉強していく展示施設です。またここは、災害の監視施設として、 またいざ災害が起こったときには避難所として、などいろいろな目的で利用されている施設なのです。
入り口正面には白山リアルタイム情報が設置されています。
白山リアルタイム情報

ここでは災害監視カメラによる白山のリアルタイム映像や、気象情報などを、知ることができます。

「甚之助谷の地すべり観測データ」では、現在甚之助谷に10ヶ所に設置してある孔内伸縮計、11ヶ所に設置してある地下水位計からのデータをもとに危険な状態になっていないか常に注意を払っているそうです。

また白山各地に設置された監視カメラからの映像は白峰砂防出張所や、金沢工事事務所に送られ、災害発生の恐れがないかを常に監視しているそうです。

厳しい自然条件の中でリアルタイムの情報提供を行うため手取川の支川、牛首川、尾添川流域で9基の監視カメラが設置してあるそうです。そして今年からは冬期内も4台のカメラを現地に崩壊の激しい融雪期の監視を試みています。またお話を伺っている中、雷が落ちて水銀灯が切れるというハプニングがありましたが、こういったことはしょっちゅうだそうです。

情報ラウンジにはタッチモニターのパソコンが設置してあります。
情報ラウンジ

「白山百科」では、白山麓の空中散歩をシュミレーションしつつ、白山の観光、自然、文化や砂防に関するいろいろな情報を見ることができました。

またインターネットで各地の情報を見ることが出来るパソコンも設置してありました。

床は白山を中心とした日本列島の衛星写真をみることができるようになっていました。

白山砂防の歴史のコーナー
昔から続けられてきた白山砂防工事の歴史を知ることができるコーナーです。年表や当時使われていた道具が展示してあります。

コーナー中央では砂防工事で使われていた岩を運ぶ「モッコ担ぎ」を体験することができます。

 
白山麓周辺の地形の模型を使って、昭和9年の災害時の土石流や洪水の流れを光で説明しています。
 
白山の地すべりのメカニズムが分かる模型が展示してあります。

模型を使って、白山の地層がなぜ滑りやすいのかを説明しています。

正面右へ進むと大きな岩の模型が現れます。
百万貫岩の模型
昭和9年の手取川大洪水のとき土砂流によって流されてきた、人の背丈の10倍もある「百万貫の岩」。これは実際の岩を1/2スケールで作った模型 です。

外側には百万貫岩や砂防に関するクイズが出題されるモニターが付いてい ました。百万貫岩博士のクイズで楽しく学ぶことができ、全問正解者には認定書がもらえるそうです。

そして大きな百万貫岩の中では、映画鑑賞ができるようになっていました。

砂防劇場

・3D立体映像作品「百万貫の岩は語る」
当時の模様をCGで再現し検証しています。土砂流災害の凄まじさが実感でき、また同時に砂防事業の重要性を理解することができました。

・ドキュメンタリー作品「挑む!白山を守るために」
白山の砂防事業のうち「地すべり」に焦点をあて、現在白山南西側斜面で行われている砂防堰堤工事の特異性とその意義が紹介されています。そこに従事するたくさんの人々の国土保全にかける真摯な取り組みがドキュメンタリー形式で描かれています。

正面左には、登山シュミレーションマシンが設置してあります。
登山シュミレーションマシン
モニターには実際の白山の風景が映し出され、一歩一歩踏み込むごとに風景を楽しみながら登山道を進むことができる登山シュミレーションマシンです。

本人の体重を入力してシュミレーションするもので、普段運動不足ではマシンといってもけっこうキツく、モニターで映し出される白山の風景を楽しんでいる余裕はないかもしれませんね。

左正面には白山独自の自然の特徴を知ることができる白山自然百科のコーナー が設けられています。

白山自然百科のコーナー
白山の自然 の特徴「群落環(ぐんらくかん)」。数百年という長い時間が白山の多様で生産性の高い植生、動物たちへの豊かな食物と生活を生み出してきました。ここでは、写真や映像 を通して、生育植物やブナ林と山nの崩れの関係を知ることができます。
 現在、白山では情報監視ネットワークの整備が進められているそうです。
 平成15年度中には金沢工事事務所まで、光ファイバー網が敷かれ、また県庁や沿川町村との接続により、防災関連情報をより早く正確 に石川県や地元市町村と共有することができるようになるのだそうです。

 災害という自然の怖さ、それに対する砂防の取り組み、そして手取川上流域の生活などを学ぶことができました。白山観光や登山情報も見ることができますので、みなさんも一度行ってみてはいかがでしょうか。

『白山砂防科学館』 http://www.hrr.mlit.go.jp/kanazawa/hakusansabo/08kagakukan/kagakukan01.html 
〒920-2501 石川県白山市白峰ツ40番地1
TEL:076-259-2990
FAX:076-259-2991
E-mail:hakusan-j@po3.nsknet.or.jp
○[開館時間] 午前9:00〜午後5:00
○[休館日] 毎週木曜日 (祝日の場合は翌日)
年末年始  (12月29日〜1月3日)
○[入館料] 無料

LastUpdate:2010/12/13

 

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