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第3話 平面型崩壊の解析

 

岩盤解析の種類

 すべりによる崩壊には、平面すべり崩壊とくさびすべり崩壊および円弧すべり崩壊があります。

  すべりによる崩壊には、平面すべり崩壊とくさびすべり崩壊および円弧すべり崩壊があります。
 平面すべり崩壊は、岩盤斜面に対して構造的弱面(節理、層理、片理等)や地質的不連続面(断層)が流れ盤の場合は、これらの単一面に沿って崩壊する現象です。
 一方、くさびすべり崩壊は、2つの不連続面が交差し、さらにこの交差線が斜面によって切られている場合に、この2つの不連続面で囲まれた岩盤がせん断すべり崩壊を起こす現象です。
 また、円弧すべり崩壊は、通常の円弧すべりで、岩盤斜面では上記の平面すべり崩壊などの崩壊形態と複合して発生する現象です。

 

平面破壊の解析法


  まず Rocplane で使用されている計算理論を簡単に説明します。 

入力(既知)のパラメータ 計算(未知)のパラメータ
H: 斜面の高さ B: 斜面の肩
β: 斜面の勾配 C: すべり頭部位置
α: すべり面の角度 N: 斜面長
ψ: 上位斜面の勾配 M: 上位斜面長
O: 斜面尻(原点) L: すべり面長
γ: 移動岩盤の単位体積重量 A: くさび岩塊の断面積
    W: くさび岩塊の重量

入力パラメータから計算パラメータを求めます。

 
L及びMを求めます。
 
2つの方程式が成り立ちます。
 
(4)から
 
(5)、(3)から
 
(3)から
 
 
以下のように面積が計算されます。
 
 

このほか様々な形状で間隙水圧を考慮したりします。

 

またすべり頭部にテンションクラックがあるモデルもあります。

 多くの技術者はこのモデルのことを”くさび破壊”と呼び計算しています。名前はともかくとして肝心なことはことは、平面的な形状であり、例えば下記形状のようであれば平面破壊として解くことが合理的です。

 

平面破壊を解析する

■Rocplaneを起動する

Rocplaneは2次元岩斜面の安定解析プログラムですが、ユーザが定義した斜面を簡単に確認できるように3次元立体viewを提供します。

 本プログラムは、2次元解析プログラムであり、斜面は定義した断面が奥行的には無限に延長されていると仮定します。斜面安定解析は斜面定義断面について、単位幅当りで行います。

 
■条件設定

 先ずはプロジェクト名と単位系、解析種類を設定します。解析種類では決定的方法と確率的方法の2つがあります。

 決定的方法は強度定数など基本の定数が全てわかっている場合に安全率を求めます。

 確率的方法は入力値について正確に知っていないときに使用する方法で、確率 論から安全率の範囲を求めます。

 入力データは斜面形状、強度、荷重及び外力の3つの項目で構成されます。
 入力した斜面形状での安全率が入力ウィンドウ右下にすぐに計算され表示されます。またRocplaneプログラムタイトルバーにも安全率が表示されます。
 

 「Geometry tab」では斜面形状、引張亀裂、破壊面を指定できます。

 「Strength tab」ではせん断強度モデルを選択でき、選択したモデルによって必要な入力値を入力します。

 「Forces tab」では水圧、外部荷重を適用でき、地震波について考慮もできます。
 

■ 入力モデルの確認

 立体 viewではモデルの回転、拡大、滑動の動き、スケール軸などの描画が自由です。
 

 

 

■結果の出力

 2D Wedge Viewは解析条件と解析結果を整理して表示できます。

 2D Wedge ViewでもF2、F4、F5キーやツールバーのZoom iconを利用して、Zoomができます。矢印キーを押せば、画面が上下左右に移動できます。ホイールマウスの場合、ホイールを押してマウスをドラッグしても画面を上下左右に動かせます。

 どうですか。非常にビジュアルでわかりやすい解析ができるのではないでしょうか。

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