国土交通省が、「平成24年 標準歩掛かりの改正」を発表しています。
まず業務関連ですが、「設計業務等標準積算基準書」が改訂され、改訂点は大きくは以下の2点です。
@道路環境調査関連歩掛りの削除
A道路施設点検業務歩掛りの新設
改訂内容は以下のページで見ることができます。
▽平成24年度の改訂内容(国土交通省ページに直リンク)
・積算基準書改正内容
・参考資料改正内容
次に工事ですが、改正される工種は、
@鋼管・既製コンクリート杭打工(パイルハンマ工)
A場所打杭工(ダウンザホールハンマ工)
B締切排水工
C塵芥処理工
Dアスファルト舗装工
E舗装版破砕工(舗装版切断工)
F旧橋撤去工
G道路清掃工
の8工種が対象で、排出ガス規制に配慮した建設機械の使用を標準化するのが柱となっています。この結果、単価が従来より1〜2%程度上昇し、締め切り工の据え付け・撤去時に排出ガス対策型クレーン機能付きバックホウ(2次基準値)を使った場合は単価が5%上がる計算となります。
建設機械等損料の改正では、運転1時間当たり換算値損料が全機種平均で1%上昇しました。機種別では、ブルドーザーなどが2%上昇、バックホウなどが1%の上昇となっています。予定価格に与える影響は直工費ベースでブルドーザーが1.7%上昇(100m3を敷きならす場合)、バックホウが0.8%上昇(100m3を掘削・積み込む場合)となっています。ダム施工機械損料も改正し、運転1時間当たり換算値損料が全機種平均で8%上がりました。このほか、設計業務等積算基準に「道路防災カルテ点検業務」の標準歩掛かりを制定しています。10月から土木工事で試行を始める「施工パッケージ型積算方式」の積算基準も新たに制定しました。
▽国土交通省土木工事積算基準等の改正について(国土交通省ページに直リンク)
・http://www.mlit.go.jp/common/000206781.pdf
@鋼管・既製コンクリート杭打工(パイルハンマ工) 【前回改正:平成16年度】 |
適用 |
本工種は、油圧パイルハンマによる鋼管杭及び既製コンクリート杭の杭打作業である。 |
改正概要 |
施工機械の見直しバックホウ(排出ガス対策型(第1次基準値)クローラ型山積0.28m3 )→
バックホウ(排出ガス対策型(第2次基準値)クローラ型山積0.28m3 )
電気溶接機(ディーゼルエンジン付300A ) →
電気溶接機(排出ガス対策型(第1次基準値)ディーゼルエンジン付300A ) |
A場所打杭工(ダウンザホールハンマ工) 【前回改正:平成17年度】 |
適用 |
本工種は、ダウンザホールハンマにより地盤を掘削して杭を形成する作業である。 |
改正概要 |
編成人員の見直しA工法並びにB工法の編成人員の見直し
(特殊作業員2人→とび工1人、特殊作業員1人) |
B締切排水工【前回改正:平成12年度】 |
適用 |
本工種は、鋼矢板等の締切による集排水作業を水中ポンプで行う作業である。 |
改正概要 |
●使用機械の見直し 発動発電機;排出ガス対策型(第1基準値) → 排出ガス対策型(第2基準値)
●施工機械の見直し トラッククレーン→バ ックホウ(クレーン装置付)山積0.8m3(平積0.6m3)2.9t吊
●労務歩掛の見直し 世話役0.5人→ 0.5人特殊作業員− 人→ 0.1人普通作業員2.2人→ 2人 |
C塵芥処理工【前回改正:平成10年度】 |
適用 |
本工種は、河川堤防・高水敷又は中州等の陸上部における塵芥処理作業である。 |
改正概要 |
●施工機械の見直し堆積塵芥(機械処理)作業に使用する
バックホウの排出ガス対策型基準値の変化
バックホウ(排出ガス対策型第1次基準値)クローラ型山積0.28m3→
バックホウ(排出ガス対策型第2次基準値)クローラ型山積0.28m3 |
Dアスファルト舗装工【前回改正:平成21年度】 |
適用 |
本工種は、道路舗装(車道部・歩道部)において、表面清掃、型枠の設置・撤去、瀝青材料散布、加熱アスファルト混合物の敷均し・締固め行一連作業である。 |
改正概要 |
●施工機械の見直しアスファルトフィニッシャ(ホイール型1.4〜3.0m )→
〃(排゙第2次基準値)ホイール1.4〜3.0m )
改正概要
出カス対策型(型1.4 アスファルトフィニッシャ(ホイール型2.4〜6.0m )→
〃(排出ガス対策型(第2次基準値)ホイール型2.4〜6.0m |
E舗装版破砕工(舗装版切断工) 【前回改正:平成12年度】 |
適用 |
本工種は、コンクリート舗装版、アスファルト舗装版及びこれらの重複舗装版の切断作業である。 |
改正概要 |
●施工機械の見直し
機種・規格の見直し(コンクリートカッタ・油圧走行式→コンクリートカッタバキューム式)(舗装版切断時に発生する濁水が収集可能な機種へ見直し)
●切断する舗装版厚の見直しAs・Co舗装版厚区分の見直し |
F旧橋撤去工【前回改正:平成14年度】 |
適用 |
本工種は、鋼橋の高欄撤去から舗装版とりこわし、床版破砕撤去及び桁材の撤去までの一連作業による撤去工である。 |
改正概要 |
●編成人員の見直しアスファルト舗装版破砕・積込みの編成人員の見直し
(世話役1人→世話役1人・普通作業員1人)
施見直ク油伸縮゙排出ガ対策型次基準値次基準値
●工機械のしラフテレーンレーン圧ジフ25t吊(ス1)→(2)
バックホウクローラ型山積0.8m3 (排出ガス対策型1次基準値)→(2次基準値) |
G道路清掃工(トンネル清掃工) 【前回改正:平成8年度】 |
適用 |
本工種は、回転ブラシ式トンネル清掃車によるトンネル清掃作業である。 |
改正概要 |
●使用材料の見直しトンネル清掃車のブラシ規格の見直し(Φ500 → Φ800) |
|