台風8号は、風の被害こそ、当初予想されていたほどではなかったですが、梅雨前線を刺激したことで、各地に多大な被害を与えました。
長野県南木曽町では、土石流が発生、家族4人が巻き込まれ、その他にも複数カ所で土石流が発生し、国道の通行止め、JRの運休、断水などの被害が出ました。
山形県南陽市では、大雨で線路での冠水や土砂の流入が起き、山形新幹線32本が福島―山形間などで運休しました。
福島県喜多方市では、JR磐越西線で線路下の土砂が流失し、列車が運行できない状態になっています。
この他にも台風8号の被害により被災された皆さまに心よりお見舞い申し上げます。
このような中、今回は災害復旧に関する情報をお伝えします。
<総合単価の改善>
平成26年7月14日 国土交通省 水管理・国土保全局防災課から「災害復旧事業における総合単価の改善について(お知らせ)」が発表されました。
http://www.mlit.go.jp/report/press/mizukokudo03_hh_000791.html
被災地域の早期復旧を支援するため、災害査定時に使用する総合単価の限度額が撤廃されました。
■使用限度額:1,000万円未満→上限なし
【※総合単価とは】
総合単価とは、災害復旧費用を算出する場合に通常は積上積算を行いますが、災害査定事務を合理化及び簡素化する観点から、
例えばブロック積み護岸の場合、被災延長に総合単価(円/m2)を乗じて工事費用を容易に算出できるよう設定された単価です。
昭和49年に制度化され、使用限度額は昭和62年から1,000万円未満とされていました。
<「美しい山河を守る災害復旧基本方針」【ガイドライン】の改定>
平成26年4月4日「美しい山河を守る災害復旧基本方針」【ガイドライン】の改定が発表されています。
http://www.mlit.go.jp/river/shishin_guideline/bousai/saigai/measures-saigai/
■改定のポイント
・多自然川づくりに関する最新の知見【留意事項】を反映
【留意事項例】
[1]水際部への配慮、
[2]重要な環境要素への配慮、
[3]護岸における景観への配慮
[4]環境上重要な区間・箇所では特別に配慮
・設計の考え方が確実に現場へ反映できるプロセスを導入
→『災害復旧事業における多自然川づくりを徹底』
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