国土交通省から7月31日に、平成26年の水害被害額の暫定値(全国・都道府県別)が公開されています。
平成26年度の水害被害額は、全国で約2,900億円で、これは過去10カ年で7番目の数値となります。
都道府県別の水害被害額上位3県は、以下のとおりです。
1位:広島県(水害被害額:約446億円)
2位:高知県(水害被害額:約272億円)
3位:京都府(水害被害額:約229億円)
広島県では、8月20日未明、広島市において、土砂災害等が多発し、死者75名、
負傷者68名、全壊175棟、半壊150棟にのぼるなど甚大な被害となりました。
その被害の甚大さもさることながら、この後砂防基礎調査など全国の砂防事業に
大きな影響を与えました。
高知県では、台風12号・11号に伴う立て続けの豪雨により、仁淀川水系日下川、
宇治川等が氾濫し、いの町で292棟、日高村で310棟の浸水被害が発生しました。
京都府では、平成25年に引き続き、由良川水系弘法川等が氾濫し、福知山市街地
で1,539棟の浸水被害が発生しました。
また県別でこれに続くのが、以下となっています。
4位:兵庫県(水害被害額:約196億円)
5位:静岡県(水害被害額:約160億円)
6位:徳島県(水害被害額:約158億円)
7位:山形県(水害被害額:約148億円)
8位:岐阜県(水害被害額:約148億円)
9位:北海道(水害被害額:約108億円)
10位:三重県(水害被害額:約100億円)
地方的には、近畿、中国、四国が多くなっていますが、広島県(約446億円)と兵庫県(約196億円)に挟まれた、岡山県は(約6億円)と非常に被害が
少なく、局所的な豪雨被害が多いことを物語っています。
▽平成26年の水害被害額の暫定値(全国・都道府県別)について
http://www.mlit.go.jp/report/press/mizukokudo03_hh_000890.html
またその発表とほぼ同時に地点別浸水シミュレーション検索システムを公開して
います。
「知りたい場所の浸水リスクがWEBサイト上でわかります」
というキーワードで、自宅などの地点をWEBサイト上で指定することにより、どの河川が氾濫した場合に浸水するか。
河川の決壊後、どれくらいの時間で氾濫水が到達するか
どれくらいの時間、浸水した状態が継続するかなどの浸水リスクを簡単に把握できるシステムを7月31日から公開しています。
▽「地点別浸水シミュレーション検索システム」(浸水ナビ)
http://suiboumap.gsi.go.jp/
防災技術者として是非一度確認しておくことをお勧めします。
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