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平成29年梅雨前線豪雨(平成29年7月九州北部豪雨含む)の災害復旧事業の災害査定の効率化について
 

平成29年8月3日

 

 平成29年7月25日、国土交通省から、被災地の1日も早い復旧に向けて、「平成29年梅雨前線豪雨(平成29年7月九州北部豪雨含む)の災害復旧事業の災害査定の効率化について」が発表されています。

 国土交通省は、平成29年梅雨前線豪雨による被災施設について、九州北部豪雨に見舞われた福岡県、大分県をはじめ、新潟県、石川県、広島県、長崎県の災害復旧事業の災害査定の事務手続きを迅速にする効率化を実施します。

 効率化の内容は以下の通り。

(1) 書面による査定上限額の引き上げにより査定に要する時間や人員を大幅に縮減書面による査定上限額を通常300万円未満から以下のとおり引き上げます。
 福岡県:3,500万円以下
 大分県:1,000万円以下
 新潟県:1,000万円以下
 石川県: 800万円以下
 広島県: 700万円以下
 長崎県: 500万円以下

(2) 福岡県及び大分県において設計図書の簡素化により早期の災害査定を実施既存地図や航空写真、代表断面図を活用することで、測量・作図作業等を縮減します。
また土砂崩落等により被災箇所へ近寄れない現場のある福岡県及び大分県において、航空写真等を用いることで、調査に要する時間を縮減します。

(3) 現地で決定できる災害復旧事業費の金額の引上げにより早期の災害復旧を実施現地で決定できる災害復旧事業費の金額を通常4億円未満から6億円未満に引き上げます。
[福岡県、大分県、新潟県、石川県、広島県、長崎県]

▽関連情報(平成29年梅雨前線豪雨の災害査定の効率化について)
http://www.mlit.go.jp/report/press/mizukokudo06_hh_000058.html

 梅雨明けに関わらず、各地で豪雨被害が続きます。 いずれも線状降水帯が形成され限定地域で長時間激しい雨が降り続きます。 いつどこで線状降水帯が発生するかは予想が難しく、8月もまだまだ注意が必要です。

気象庁では「異常気象の特徴と要因に関する情報」を公開しています。
http://www.data.jma.go.jp/gmd/cpd/longfcst/extreme_japan/

 この情報は、異常気象など平年から大きくかけ離れた天候により社会的に大きな影響をもたらした現象について、その特徴と要因を分析した結果をまとめた情報です。

 ここ数年8月以降の異常気象はどうだったかというと、

■平成28年(2016年)
北日本では、8月上旬後半以降、前線や台風の影響を繰り返し受けたことにより、太平洋側を中心に記録的な多雨となっている。 西日本の8月は、平年より気温が高く、降水量が少ない状態で経過した。

■平成27年(2015年)
2015年8月中旬から9月上旬頃にかけて、西日本から東北の広い範囲で平年より降水量が多く、日照時間が少ない状態となった。

■平成26年(2014年)
2014年8月は、西日本を中心に記録的な多雨・日照不足になった。 また、7月30日から8月26日にかけては各地で大雨が発生した(「平成26年8月豪雨」)。

■平成25年(2013年)
2013年の夏は、西日本の夏平均気温が1946年以降で第1位の高温、東北地方の7月の降水量が第1位の多雨になるなど、極端な天候となった。

 これらの情報を読み返すと、我々斜面防災の技術者は、土や地下水のことを特化して勉強してきましたが、”気象”についても奥深い知識の必要性を感じます。

 

 

 
 
 

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