6月下旬からの大雨による被害が拡大しています。被害にあわれた方には心よりお見舞い申し上げます。
被害状況等については、国土交通省から第3報(令和元年7月4日4:30作成)が出ています。
▽「6月下旬からの大雨による被害状況等について(第3報)」(国土交通省)
http://www.mlit.go.jp/common/001297424.pdf
この第3報「気象状況」によれば、気象の概況は以下のようです。
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【概況】(7月4日3時現在)
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6月下旬から梅雨前線が西日本から東日本付近に停滞しており、前線に向かって暖かく湿った空気が流れ込んでいるため前線の活動が活発で、九州南部を中心に大雨となっている。
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九州南部と近畿地方、東海地方では激しい雨(1時間30ミリ以上)が降っており、九州南部では6月28日からの総雨量が1000ミリを超えた所がある。
九州南部を中心にこれまでの大雨で地盤が緩んでいる所があり、土砂災害の危険度が高い状況が続いている。
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また同じく第3報「大雨等の状況」によると、時間雨量では鹿児島県鹿屋市、垂水市、志布志市では100mmとなっており、他にも多くの地域で80〜90mmが観測されています。
主な期間降水量(アメダス観測値)は、以下となっています。
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・主な期間降水量(アメダス観測値)(6月28日0時〜7月4日2時現在)
宮崎県えびの市えびの 1088.0ミリ
鹿児島県鹿屋市吉ケ別府 897.0ミリ
宮崎県日南市深瀬 861.5ミリ
鹿児島県鹿屋市輝北 855.0ミリ
鹿児島県薩摩川内市八重山 841.5ミリ
鹿児島県曽於市大隅 810.5ミリ
鹿児島県霧島市牧之原 804.5ミリ
鹿児島県日置市東市来 775.5ミリ
鹿児島県霧島市溝辺 775.5ミリ
宮崎県都城市都城 746.5ミリ
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梅雨前線の活動が活発な状態は少なくとも6日頃にかけて続く見込みとされ
ており、各地の気象台が発表する警報等の気象情報や市町村が発令する避難勧
告等に留意していただきたいと思います。
気象庁が再三発表する「命を守る行動」については、以下にまとめられて
いるので参考としてください。
▽命を守るために ▽避難 ▽河川氾濫 ▽土砂災害の注意点(NHK)
https://www3.nhk.or.jp/news/html/20190703/k10011980421000.html
さて我々技術者には被災後、復旧に携わる機会が訪れます。
災害復旧事業(2/3国庫補助)は、これまでも多くの技術者が関係し、それについてはある程度の知識・情報を持っておられるのではないかと思います。
それに対して、災害対策等緊急事業推進費(1/2国庫補助)という制度をご存知でしょうか。
自然災害により被災した地域や重大な交通事故が発生した箇所等において、事業主体(地方公共団体等)からの申請を受けて、年度内に緊急に再度災害防止対策(災害対策)や 事故の再発防止対策(公共交通安全対策)を行う公共事業に配分する予算です。
現在、災害対策等緊急事業推進費が募集されています。
今回の募集は令和元年5月9日(木)〜令和元年7月31日(水)の間です。
災害事業の要件を満たさない案件でも、本事業費は採択される可能性があります。
その提出書類や採択要件などを把握していただき、ぜひ活用していただきたいと思います。
▽「災害対策等緊急事業推進費」(国土交通省)
http://www.mlit.go.jp/kokudoseisaku/kokudokeikaku_tk4_000002.html
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