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 通達、業界ニュース
令和2年度予算案
〜 2020年のキーワードは【河川・防災】 〜
令和2年1月9日

 昨年の年末から今年の年始にかけて、我々の業界では特に大きな自然災害もなく、皆様平穏なお正月休みを過ごすことが出来たのではないでしょうか。

 2019年末の閣議で、令和2年度予算案の概算が決定しています。
国土交通省関係の国費総額は、臨時・特別の措置8052億円を含め、6兆7363億円、うち、公共事業関係費については、5兆9368億円となっています。

 令和2年度予算では、以下の関係予算を重点化としています。

  • 東日本大震災や相次ぐ大規模自然災害からの被災地の復旧・復興、3か年緊急対策の集中的な実施
  • 3か年緊急対策後も見据えた防災・減災、国土強靱化の取組の加速化・深化などを通じた国民の安全・安心の確保
  • 東京オリンピック・パラリンピック後も持続的な経済成長を確保するための社会資本整備の戦略的かつ計画的な推進
  • 観光先進国の実現などを通じた生産性と成長力の引上げの加速、スマートシティ・次世代モビリティの推進や魅力ある住生活環境の整備、バリアフリー化の推進などを通じた誰もが安心・活躍できる豊かで暮らしやすい地域づくり


 また防災関連では、佐賀県の「六角川水系緊急治水対策プロジェクト」が実施されます。2019年の台風19号などの豪雨によって全国で甚大な被害が発生しましたが、8月の前線による大雨では、佐賀県の六角川で、約6900ヘクタールもの浸水被害と油の流出が発生し、大変な被害となりました。
 被災後は、再度災害を防止するための対策について、国、佐賀県、また六角川沿川の6市町が連携して協議会を立ち上げ、ハード・ソフト一体となった総合的な治水対策を検討してきており、「六角川水系緊急治水対策プロジェクト」としてまとめられています。
 このプロジェクトは、河川管理者である国と佐賀県が、約418億円を確保し、概ね5年間で河道掘削、遊水地の整備、排水ポンプの増設などを集中的に行います。また、川に沿った市町においても、公園などを活用した雨水の貯留や、災害危険区域の設定による住まい方の誘導など総合的に進めていきます。

 さらに、台風第19号により被災した千曲川、阿武隈川、那珂川、久慈川等においても、同様に国・県・市町村が連携したハード・ソフト一体となった同様のプロジェクトについて議論を進めていくようです。

 まさに2020年のキーワードは【河川・防災】となりそうです。

 このほか、財政投融資として2兆4555億円を計画しており、高速道路の暫定2車線区間の4車線化や、成田空港の滑走路の延伸・新設、なにわ筋線などの都市鉄道の整備等が推進されます。

 また、令和2年度の国土交通省の定員については、防災・減災対策のほか、海上保安体制の強化や公共交通の安全確保等に必要な定員が認められ、対前年度比187人の 大幅な純増が発表されています。働き方改革の推進も国交省自ら進めていくという 意気込みを感じます。

 河川防災でまた忙しくなるのか。それとも働き方改革で優雅に仕事ができるのか。 技術者や会社にとって的確な方向性の見極めが必要となります。
リアルな情報を伝える、いさぼうネットの役割もますます増していくと思われます。

 また今年1年、建設・土木に関する情報をお伝えしてまいりますので、 本年もよろしくお願いいたします。

<関連リンク>

▽「令和2年度予算決定概要」[PDF形式](国土交通省)
https://www.mlit.go.jp/page/content/001321126.pdf

▽「令和2年度予算決定概要」(国土交通省)
https://www.mlit.go.jp/page/kanbo01_hy_007263.html



 

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