国土交通省は、地方公共団体におけるインフラの維持管理に係る課題を解決するため、”包括的民間委託”に着目し、モデル自治体への導入支援等を行って来ました。
本施策の目的・検討経緯は以下の通りです。
社会資本のメンテナンス分野において、民間活力の活用は、業務の効率化や創意工夫によるコスト縮減などの効果が期待できることから、自治体にとって有効な手段の一つでした。しかし一方で、導入はなかなか進まず、全国の市町村にとって選択肢の一つとしてあがってきていないのが実情でした。
そのような状況下で、令和2年2月に民間活力活用促進WGを設置・開催し自治体における民間活力の活用方策について、特に包括的民間委託に着目し、全国の市町村の類型化・分析を行うとともに、鈴鹿市をモデルケースとした包括的民間委託の導入検討等を実施しました。
包括的民間委託とは、受託した民間事業者が創意工夫やノウハウの活用により効率的・効果的に業務を実施できるよう、複数の業務や施設を包括的に委託することです。
例えば東京都府中市では、道路の管理(巡回、維持、補修、修繕)を地区別に包括化し、民間委託しています
。
新潟県三条市では、道路、公園、排水路など施設毎に包括化し、民間委託しています
。
石川県かほく市では下水道、上水道などで、処理場、管路毎に運転や保全管理を包括化し、民間委託しています。
本年6月には、今年度の募集に対して、インフラの維持管理の効率化に向けて包括的民間委託の導入検討を支援するモデル自治体(秋田県大館市)を決定しています。
そしてさらに今年度の2次募集として、インフラを対象とする包括的民間委託の導入を検討する地方公共団体募集しています。
今回の募集は、特に下水道以外で、導入の事例が少ない分野を想定しています。
● 応募期間:令和3年6月18日(金)〜7月16日(金)
包括的民間委託の導入を考えている地方自治体の関係者には検討導入のチャンスです。
また民間のコンサルタント技術者も、自治体を訪れた際には、話題を提供して雑談するのもよいと思います。
<参考リンク>
▽「インフラの維持管理をもっと効率化しませんか?
〜包括的民間委託の導入検討を支援するモデル自治体の第二次公募開始〜」(国土交通省)
https://www.mlit.go.jp/report/press/sogo15_hh_000282.html
▽「インフラの維持管理の効率化に向けて包括的民間委託の導入検討を支援する
モデル自治体(秋田県大館市)を決定しました」(国土交通省)
https://www.mlit.go.jp/report/press/sogo15_hh_000281.html
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