┛┛┛┛┛┛┛┛┛┛┛┛┛┛┛┛┛┛┛┛┛┛┛┛┛┛┛┛┛┛┛┛┛┛┛┛
『いさぼう技術ニュース』 http://isabou.net/ 平成19年07月05日号
┛┛┛┛┛┛┛┛┛┛┛┛┛┛┛┛┛┛┛┛┛┛┛┛┛┛┛┛┛┛┛┛┛┛┛┛
能登半島の震災現場からのレポート第5弾です。今回のテーマは「災害協定」。
災害が発生すると誰かが測量、調査、設計を行います。能登半島地震の復旧の過程では
その業者の決定はどのようにして決まっていったのでしょうか。
中越地震の関係者はともかく、他の地域の技術者にとっては気になる情報ではないでしょうか。
地震が発生して、先ずは現在作業進行中の現場、および近々に竣工した現場は、その
関係者に状況の把握指示がされました。
地すべり防止区域、急傾斜地崩壊危険区域などがそうです。概成している区域は直営で
状況の把握がされました。
次に道路です。膨大な箇所が被災しました。ここで活躍するのが災害協定です。本当に
偶然なのですが、能登半島地震が発生した直前に、石川県などは測量、設計、地質関連の
民間協会と災害協定を結んでいたのです。
能登半島地震が発生したのが、平成19年3月25日です。このわずか約10ヶ月前の平成
18年5月16日に石川県(土木部、環境安全部、農林水産部)及び石川県道路公社は、
(社)石川県測量設計業協会、(社)石川県建設コンサルタント協会、(社)石川県地質調査業協会
の間で災害協定を結び、官民一体となった応援体制を発足させていたのです。
正に災害の危機管理としての準備が間にあったということでしょうか。
みなさんの県はこのような協定を結んでいるでしょうか。
では、特に結んでいない県の方に、この災害協定とはどのようなものかを石川県を例にとって
説明します。
1.協定の締結者
◎官側
石川県(土木部、環境安全部、農林水産部)
石川県道路公社
◎民側
(社)石川県測量設計業協会
(社)石川県建設コンサルタント協会
(社)石川県地質調査業協会
2.業務内容
作業的には初動調査で、以下のような技術者から見た現場状況の報告を行います。
@被災状況の目視による点検 人身の安全確保の概念から危険のない場所において
目視による点検を行う。
A写真撮影
B概略図の作成 市販の地形図、道路台帳付図、橋梁台帳等を利用し、被災状況を
スケッチする。
C費用負担を伴わない範囲での技術的助言 応急対策等にかかる口頭による
技術的助言。
3.費用負担について
往復の交通費と人件費相当分については協会が負担します。
実作業により費用が伴う物については別途協議します。
ここで、費用について交通費および人件費については協会が負担するとなっています。
しかしどこの協会もそうでしょうが、そのような予算は各協会にはありません。
実際は作業をした業者がこれを負担し、・・・・・・。
今回のいさぼう技術ニュースでは、災害協定をテーマとして、能登半島地震で業務自体が
どのように割り振られたのかを検証したページを作りました。
巨大災害の起こっていない地域の皆さんに是非参考にしていただきたいと思います。
▽いさぼうくんの能登半島地震レポート−第5話:「災害協定」
http://isabou.net/TheFront/disaster/noto-jishin/index.asp
-------------------------------------------------------------------------
☆ いさぼう今週の更新ページ ☆
-------------------------------------------------------------------------
ここでは、今週の更新ページ(工法関連以外)をお知らせします。
■【のり枠工の性能照査】
http://isabou.net/Convenience/Tool/noriwaku/index.asp
「改訂概要と改訂箇所」を更新しました。
■【講習会情報】 − 「7月の講習会情報」
http://isabou.net/event/index.asp
「砂防新技術フォーラム」を掲載しました。
■【企画書・提案書を書くヒント】 − Story51.「集客装置」
http://isabou.net/knowhow/kikaku/index.asp
なぜか心惹かれる「小道具」が「まち」にはあります。小道具が連打できれば、「まち」としては
優れていると言えるのかもしれませんが、そうはうまくいかなところがおもしろみでもあります ...
■【経済まめ知識】 − NO.192
http://isabou.net/improve/knowledge/index.asp
・公的年金の壊れ具合は?
・コトダマからの脱却
■【知取気亭主人の四方山話】 − 第210話 「怪しげな錬肉術?」
http://isabou.net/refresh/yomoyama.asp
雪印乳業の一件以来沈静化していたと思っていた「食の安全に対する信頼を根底から揺るが
すような事件」が、最近また相次いで報道されるようになって来た。会社の存亡に関わる重大事
件となった不二家の問題に始まって、そんな重大事件も霞んでしまうような「アメリカでのペット中
毒死事件」の仰天ニュースや、「JR新小岩駅構内の"そば・うどん店"でネズミが入った鍋で調理
したカレーが販売されていた」という、聞いただけで気持ち悪くなってしまうようなニュースもあった。
ペット人口の多い日本でも注目された「ペット中毒死事件」では、中国で生産されたペットフードの
原料に禁止されている薬物が使われていたため、これを食べた犬や猫などが大量に中毒死した、
と報じられている。故意と過失の違いはありそうだが、なにやら「カネミ油症事件」を彷彿させる ...
◆◇◆ 「いさぼうネット」についてのお問合せは ______________________________________________
土木情報サービス『いさぼうネット』
http://isabou.net/
〒921-8051 石川県金沢市黒田1-35
五大開発株式会社 いさぼうネット事務局
TEL.076-240-9587 FAX.076-240-9585
e-mail: info@isabou.net
_______________________________________________________________________________________◆◇◆
Copyright(C) ISABOU. All Rights Reserved.