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令和6年能登半島地震情報

令和6年1月11日

1. 「令和6年能登半島地震から10日」

 本年1月1日に発生した令和6年能登半島地震から10日が経過しました。亡くなられた方々に哀悼の意を捧げますとともに、被害に遭われた皆様に心よりお見舞いを申しあげます。避難所や車の中で、まさに今、避難生活をなされている方が、一日も早く日常を取り戻せることを、強く願っています。

 また、地震後、懸命の救助・救援活動に尽力されている警察、消防、自衛隊、医療関係者の皆様、行政職員の皆様、NPOはじめ支援いただいているすべての関係者の皆様に、感謝いたします。

 発災より10日が経過し、被災の状況が明らかとなりつつあります。能登半島の外浦側、すなわち北側の日本海外海に面した海岸では、最大震度7の非常に強い地震動を被り、多数の家屋が倒壊、斜面崩壊・地すべりが複数箇所で生じ、道路網を寸断しました。さらに、内浦側、能登半島の南側の富山湾に面した海岸では、津波浸水被害も生じました。

 特に輪島市と珠洲市の被害は甚大で、1月10日現在、輪島市では人口の約5割、珠洲市では約4割の住民が避難し、家屋被害多数、その総数さえ把握できていない状況です。孤立集落も、22地区で3千人を超えています。必要最低限の交通網がまだ確保されておらず、国土交通省および石川県、自衛隊では孤立集落、要支援集落の解消に向けて、道路啓開、幹線交通路の確保に注力しています。

 ここでは、各機関が情報発信している令和6年能登半島地震の特設サイトを紹介します。

1.令和6年能登半島地震特設サイトまとめ

1-1. 国土地理院

 国土地理院では、天候が良かった1月2日に空中写真を撮影し、翌日には垂直写真を公開、翌々日にはオルソ写真(正射写真)を公開するとともに、斜面崩壊・堆積分布図を公開しています。1月5日にも追加の空中写真を撮影・公開を進めています。また、電子基準点およびだいち2号SAR解析による地殻変動を明らかにしています。特に外浦側(北側で日本海外洋に面した側の海岸)で大きな地殻変動が生じ、斜面災害も集中していることがわかってきました。

空中写真による斜面崩壊や土砂堆積箇所の判読結果例(国土地理院)

1-2. NIED 防災科研

 国立研究開発法人 防災科学技術研究所では、強震観測網(K-NET,KiK-net)のデータを逐次公開しています。また、“令和6年能登半島地震に関する防災クロスビュー”を1月1日に開設し、SIP4D(基盤的防災情報流通ネットワーク)等により共有された災害対応に必要な情報を集約し、統合的に発信しています。推定震度分布や建物被害推定といった被害状況の他に、通行可能な道路状況、携帯電話の通信状況といった、被災復旧段階で有益な情報が一元的に確認できる便利なサイトです。

NIED (K-NET,KiK-net) (NIED 国立研究開発法人防災科学技術研究所)

NIED 防災クロスビュー:令和6年能登半島地震 (NIED 国立研究開発法人防災科学技術研究所)

防災クロスビュー 携帯電話通信状態の表示例
(NIED 国立研究開発法人防災科学技術研究所)

1-3. AIGID G空間情報センター

 (一社)社会基盤情報流通機構(AIGID)が運営するG空間情報センターでは、リアルタイム災害情報提供システムにて特設ページを設けています。
こちらでは、発災後の通行実績マップを公開しています。また、アジア航測(株)、(株)パスコ、国際航業(株)、朝日航洋(株)による1月2日撮影の航空写真(被災地斜め撮影写真)がリンクされています。撮影した位置から写真にリンクできるため、被災状況が非常に把握しやすくなっています。

リアルタイム災害情報:令和6年能登半島地震 (AIGID G空間情報センター)

1-4. 国土交通省

 国土交通省では、トップページよりワンストップでの関連情報サイトを整備しています。 “緊急復旧(道路啓開)の状況”のページでは、孤立地区解消に向けた道路啓開の進捗状況を日々、更新しています。TEC-FROCEのページでは、1月2日のヘリ調査の映像がYouTubeにアップされており、1月9日からドローン映像の公開も開始されました。

令和6年能登半島地震 (国土交通省)

緊急急復旧(道路啓開)の状況 (国土交通省)

TEC-FORCEの活動状況 (国土交通省)

1月11日 7:00時点道路の緊急復旧状況(国土交通省)

1-5. 石川県

 石川県では、ワンストップで地震に関するあらゆる情報を提供しています。
被害が甚大であることから救助最優先での対応を進めており、孤立集落および要支援集落の解消に注力しています。次段階として、金沢市に開設した1.5次避難所への被災者の移送、金沢市以南や近隣県への2次避難を加速させています。金沢市上空でも、連日、自衛隊大型ヘリ、防災ヘリ、ドクターヘリが多数、飛び交っています。

 土木関連施設の被害状況も日々更新されています。道路関係では、県道の通行止めが38路線85箇所と多数発生しています。河川関係では、斜面崩壊による河川の河道閉塞が2河川で生じています。農業関係では、ため池の被害箇所63件、住民避難を伴う農地地すべりが2件生じています。上水道は、県内5万9千戸で断水が続いており、輪島市、珠洲市、穴水町、能登町、七尾市、志賀町では、ほぼ市町全域で断水しています。(いずれも1月10日現在)

1月10日 14時現在 水道施設の状況(石川県)

1-6. 土木学会

 土木学会地震工学委員会では、1月9日に「令和6年能登半島地震(M7.6)に関する速報会」をオンラインで開催しました。定員900名が即日満席となったことから、1月9日〜1月15日限定で後日配信を行っています。こちらも定員5,000名(先着順)となっています。ご興味のある方は、お急ぎください。

令和6年能登半島地震(M7.6)に関する速報会(後日配信)(土木学会 地震工学委員会)

令和6年能登半島地震(M7.6)に関する速報会(土木学会 地震工学委員会)(講演資料はこちらで公開)

2.写真位置図作成支援ソフト「フォーマップ」

 五大開発(株)では、今般の震災関連業務に携わる方が、より迅速な災害復旧を行えるように、写真位置図作成支援ソフト「フォーマップ」を、無償で利用していただくこととしました。

 「フォーマップ」では、GPS付カメラ、スマートフォンで撮影した写真であれば、写真帳と写真番号が連動した写真位置図を簡単に作成できます。写真位置図の背景図は、地理院地図、地理院写真を始め、XYZ方式で配信している地理院タイルを設定できます。例えば、国土地理院提供の被災直後の空中写真(オルソ画像)を背景図とすることも可能です(下図)。災害復旧作業の一助となれば幸いです。

 ソフトの使用には、利用者ごとにWebキーの申請が必要となります。ご希望の方は、下記フォームよりお申し込み下さい。

▽写真位置図作成支援ソフト「フォーマップ」詳細(五大開発株式会社)
https://soft.godai.co.jp/soft/product/products/Formap/index.htm

▽写真位置図作成支援ソフト「フォーマップ」無償利用お申し込みフォーム
https://forms.gle/eYuN9THYvJhzscxg7

背景地図に国土地理院の被災後空中写真を設定した事例
令和6年能登半島地震 輪島中地区 正射画像(2024年1月5日撮影)

2-1. 「フォーマップ」による位置図作成例

現場位置図、写真位置図、写真帳が簡単な操作で作成できます。

現場位置図
写真位置図
写真帳

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