前回
【第19回】 安くても誤差数センチ?RTK-GNSSにチャレンジ!(北陸初のRTK基準局開設!)からの続きです。
今回は実際にROVER(移動局)を車に積んで、RTK測位を試みます。
前回までで基準局が構築できましたので、今回はROVER(移動局)を準備して、実際のRTK測位を試みることにしました。
(25) ROVER(移動局)用アンテナとベースプレートを準備する。
ROVER(移動局)用のアンテナは前々回(第18回)で注文して取り寄せた、
HIGH PERFORMANCE ACTIVE GPS ANTENNA
$19.99
を使用し、グランドプレーンは100円ショップ(ダイソー)で購入した鍋の蓋
100円ショップで購入した鍋の蓋
\108
を使用することにしました。
(26) 上記、GNSSアンテナとグランドプレーンにGNSSモジュールを接続すると、次のようになります。
(GNSSモジュールは前回の基準局設置で用いたものと同じ、U-blox neo M8T を使用し、ダイソーで買った5個で100円のプラスチックケースにセットします。)
ROVER用GNSSシステム一式接続写真
この画像のアンテナとグランドプレーンを車の屋根に乗せ、ドアの隙間からアンテナケーブルを車内に引き込み、社内でノートパソコンにGNSSモジュールのUSB端子を繋ぎ、RTKLIBソフトウェアを使用してRTK測位を行うという仕組みです。
(27) RTK測位を行う前のソフトウェアの設定(GNSSモジュールの設定)
前回と記事が重複しますが、u-center というソフトを使用して、ROVER用GNSSモジュールも基準局の初期設定時と同じ様に設定します。
・comポートの選択とボーレートの設定
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| comポートの選択 |
ボーレートの設定 |
・[CTRL]+F9で初期設定メニュー選択へ
[CTRL]+F9 で表示される選択画面
・受信する衛星の選択
GNSS(GNSS Config)を選択して、計測するGNSSを選択して、Sendボタンを押す。
(注)GPS+BeiDou、GPS+GLONASSは可能だがGPS+BeiDou+GLONASSは不可
これは、受信波の種類は2通りまでなため。
・基準局、移動局の両方可能な設定
MSG(Messages)を選択してMessage:02-13 RXM-SFRBX を選択して、USBをOnをチェックして、Sendボタンを押す。
MSG(Messages)を選択してMessage:02-15 RXM-RAWX を選択して、USBをOnをチェックして、Sendボタンを押す。
(これで、基準局にも、移動局にも使用できるようになります。)
・設定をフラッシュメモリに書き込む。
CFG(Configration)を選択して、Device欄のすべてのデバイス(1〜4)をドラッグして青色にしてから、Sendボタンを押す。
(これで設定がGNSSモジュールに書き込まれます。)
・再度u-centerを起動して、[CTRL]+F9で設定が記憶されているかを確認する。
(28) RTKNAVI(RTKLIBの中にあるRTK用ソフト)を立ち上げ、初期設定を行います。
・まず、RTKNAV.exeを立ち上げます。立ち上がったら右上の[I]をクリックして、入力設定を行います。
RTKNABI起動画面と基本機能操作
ROVER(移動局)のシリアル入力設定
BASE(基準局)の設定
・ROVER(移動局)のシリアル入力設定
まず、(1)Roverのチェックボックスをクリックして
Type:Serial
次にOpt[...]をクリックして
Port:COM? <--COMポートはU-Centerで設定したCOMポートを指定
・BASE(基準局)の設定
(2)Base Stationのチェックボックスをクリックして
Type:TCP Client 又は NTRIP Client を選択(基準局の仕様により、異なる)
次にOpt[...]をクリックして
以下、基準局の仕様に従い、設定する。
・Optionの設定
オプション設定画面
・Options>Setting1>Positioning Mode をKinematicにします。
・Options>Setting1>Frequencies/Filter TypeをL1 Forwardにします。
・Options>Setting1>Elevation Mask(°)/ SNR Mask(dBHz)を
Elevation Mask(°)はL1
SNR MASKはRover Base station
にチェックを入れ、L1欄をすべて40を入力します。
・Options>Setting1>の最下欄のGNSSのチェックはGPSとGLONASSのみチェックしました。
・Options>Setting2>Integer Ambiguity Res(GPS/GLO/BIDS)はFIx and H OFFとしました。
・上記設定パラメータを保存する為、
Options>Positions>Station Position Fileに適当なファイル名を入力し、SaveボタンでPosition Fileを保存します。
これでパラメータの設定は終了です。
(29) RTK測位を行う
・[START]ボタンをクリックするとRTK測位がはじまり、左画面にSolution値と測位地が表示されます。
・[PLOT]ボタンをクリックすると、測位値のポイントがプロットされます。
最初Solution値はSingleからFLOATに変わり、数分内にFIXに変化します。このFIXとなった時点で、測位値の誤差は約2cm以内に収束します。
FIXして誤差2cm以内に収束したときの画面
(30) 車を移動してみる
試しにFIXした状態で、RTK測位を続けながら車を移動してみました。RTKの測位場所は基準局から約5Km程離れた河川敷にある駐車場ですが、PLOT軌跡を見ると滑らかな軌跡となっています。
FIXして誤差2cm以内に収束したときの画面
(31) 開発中の歩行測位型ROVER
車にGNSSアンテナを乗せたRTK測位は、ほぼ成功したので、次は実際の業務測量で使われている歩行測位型ROVERを開発してみたくなり、現在制作中です。
現在開発中の歩行測位型ROVER
次回は、現在開発中の歩行測位型ROVER(移動局)を紹介する予定です。
(※但し、開発がうまくいった場合)