【講師】
日本緑化工学会斜面緑化研究部会幹事/SPTEC YAMADA
植物誘導研究会 技術顧問
山田 守 博士(学術)、技術士(森林土木)
【概要】
2023年5月、日本緑化工学会から「生物多様性に配慮した緑化植物の取り扱い方に関するガイドライン2023」が公開・発表された。これは、外来種による緑化工ではなく、生物多様性保全に配慮した地域性種苗の積極的な活用を推奨するものである。
また、近年、外来種を導入した緑化工の施工現場では、ニホンジカによる採食・踏み荒し被害やイノシシによる掘起し被害などの獣害が顕在化している。“法面緑化工における生物多様性と獣害”に対する問題意識は、地域によって、人によって、大きく異なっている。
何が問題なのか、どうすれば良いのか。日本全国で実施した緑化工事のモニタリングで得られた知見を基に分かりやすく解説する。なお、“外来種による緑化工はシカの餌場づくりであること”そして、実は、“地域性種苗を用いることが獣害対策になる”と提案したい。