図4:珠洲市大谷町(珠洲大谷川流域)
1月地震で発生した地すべり。9月大雨で大規模な土砂流出が発生し、下流の集落および県道に土砂が流入、集落が孤立した。
1-3. 石川県
石川県では「令和6年(2024年)奥能登豪雨に関する情報」のページを設け情報を集約しています。
被害情報に関しては、「大雨災害による能登半島地震被害状況」のページに各市町ごとの被災状況が、写真と動画で公開されています。
2.現地報告 ―写真で巡る能登半島のいま― 輪島市編
いさぼうネット編集部では、能登半島の現在の姿を、全国の読者の皆様に少しでもお届けできれば・・・との思いから、―写真で巡る能登半島のいま−と題し、レポートします。第2弾は輪島市です。9月21日の令和6年奥能登豪雨で被害の大きかった、河原田川(かわらだがわ)、鳳至川(ふげしがわ)、町野川(まちのがわ)流域を、行方不明者の捜索が概ね落ち着いた、10月9日(大雨から18日後)に周りました。
① 輪島市横地町 二級河川 河原田川 市道橋
河原田川河口より3.0km付近 左岸を望む
河原田川の増水により落橋した市道橋。
② 輪島市二ッ屋町 二級河川 河原田川 輪島市役所付近
河原田川河口より1.0km付近 上流を望む
9/21の豪雨時には、河原田川の越水により、輪島市役所(写真中央の白い建築物)の駐車場が冠水した。河道および低水敷に大量に堆積した流木は、次の雨に備え撤去が完了していた。
③ 輪島市河井町 朝市通り
被災した家屋の解体・撤去は、まだ一部しか進んでいない。写真奥が、1月1日の大規模火災で焼失したエリア。
(地震前の様子)
④ 輪島市河井町 大規模火災地
1月1日の大規模火災エリアではがれきの撤去が進められている。過去の街並みの面影はない。(地震前の様子)
⑤ 輪島市中段町 土砂崩れ
9月豪雨で生じた土砂崩れ箇所。写真左側の地山が崩壊し市道を埋めた。大型土のうによる応急復旧がなされている。鳳至川沿いでは、9月豪雨に伴い、多数の土砂崩れ、土石流が発生した。
⑥ 輪島市小伊勢町 二級河川 鳳至川 市道橋
河原田川合流点より1.8km付近 下流を望む
落橋した市道橋。狭幅員の人道橋で、落橋した桁や下部工に引っかかった流木が散乱している。
⑦ 輪島市長井町 二級河川 鳳至川流域 収穫前の水田に堆積した土砂
河原田川合流点より3.8km付近 上流を望む
鳳至川の越水により、見渡す限りの水田には土砂が堆積する。収穫前の水田もあり、言葉を失う。
⑧ 輪島市久手川町 二級河川 塚田川 土砂・洪水氾濫
塚田川河口より1.3km付近 上流を望む
写真上の道路の右側に数軒の家屋が連たんしていたが、基礎のみを残し、押し流されている。地形も風景も、一変している。(豪雨前の様子)
⑨ 輪島市久手川町 二級河川 塚田川 土砂・洪水氾濫
塚田川河口より1.1km付近 下流を望む。
塚田川は、国土交通省による権限代行で応急復旧工事を進めることが10月11日に報道発表された。
⑩ 輪島市久手川町 二級河川 塚田川 土砂・洪水氾濫
塚田川河口より0.8km付近 下流を望む
流木、がれきの撤去、大型土のうによる応急護岸復旧が進められている。
⑪ 輪島市塚田町 二級河川 塚田川 土砂・洪水氾濫
塚田川河口より0.5km付近 写真上-上流、写真下-下流を望む
護岸天端より1〜2m程、冠水痕跡があり、護岸崩壊も生じている。
⑫ 輪島市稲舟町 土砂崩れ、国道249号に流出
1月1日に地震により地すべりが生じた稲舟地区。地震時に崩壊した末端部が、9月豪雨で崩壊が拡大し、土砂が国道249号まで流出した。道路啓開が進められ、国道249号の土砂は撤去されている。まだ、コンビニ駐車場は土砂で埋まっている。
(豪雨前の様子)
⑬ 輪島市白米町 白米千枚田
地すべり地である白米千枚田。【写真上】中央部の色の異なる棚田が、今年なんとか耕作できた水田。【写真下】棚田上方の地すべり滑落崖では表層崩壊、土砂流出も生じている。
⑭ 輪島市町野町川西 二級河川 町野川 市道橋
町野川河口より3.8km付近 上流を望む
6径間の人道橋。河道中央のパイルベント橋脚が流され、上部桁が落橋している。写真左から合流するのが二級河川鈴屋川。
⑮ 輪島市町野町粟蔵 二級河川 鈴屋川
町野川合流点より0.8km付近 写真上-上流側、写真下-下流側を望む
【写真上】右側(左岸側)では、護岸天端に平行した市道が護岸もろとも崩壊している。【写真下】震災後応急復旧した大型土のうが流亡し、崩壊が進行、どこが護岸かわからない有り様。(豪雨前の様子)
⑯ 輪島市町野町粟蔵 二級河川 鈴屋川
町野川合流点より1.0km付近 上流側を望む
鈴屋川は、国土交通省による権限代行で応急復旧工事を進めることが10月11日に報道発表された。
⑰ 輪島市町野桶戸 県道6号(宇出津町野線)
【写真上】9月豪雨では、写真右側の斜面から土石流が流下し、県道に土砂が流出、一時、通行止めとなった。【写真下】土砂と流木により電信柱が折れているのが確認できる。(豪雨前の様子)
⑱ 輪島市町野桶戸 県道6号(宇出津町野線)
震災時に崩壊した道路斜面が、9月豪雨で崩壊が一部拡大。応急工事が進められている。(豪雨前の様子)
⑲ 輪島市町北円山 県道6号(宇出津町野線)
町野川の氾濫により冠水。収穫前の稲は倒れ、流木が散乱する。
【写真位置図】
<参考リンク>
●5.「令和6年能登半島地震から半年」 [2024.07.04公開]
●4.「令和6年能登半島地震から100日」 [2024.04.11公開]
●3.「令和6年能登半島地震から70日」 [2024.03.14公開]
●2.「令和6年能登半島地震から30日」 [2024.02.08公開]
●1.「令和6年能登半島地震から10日」 [2024.01.11公開]